米証券取引委員会(SEC)は7月23日、24時間株式取引への移行に向けたラウンドテーブルを9月17日に開くと発表しました。会場はワシントンDCのSEC本部で、米東部時間午前10時から午後4時まで公開で開催します。
議題には夜間取引を支える準備、24時間市場の運用とレジリエンス、取引時間拡大の機会と課題が並びます。米株式市場が日中中心の運営から常時取引へ踏み出す可能性を、規制当局が公式に議論の場に載せた形です。
ラウンドテーブルの名称は『24時間取引に向けた準備に関するラウンドテーブル』です。開催内容はSECのサイトでライブ配信され、後日録画も公開されます。
一般からの意見募集も実施します。24時間取引に関するコメントをイベント前に提出できる仕組みで、制度設計の初期段階から市場参加者や投資家の見方を取り込む構えです。
SECのポール・アトキンス委員長は、米株式市場が「新たな昼、そして夜へ向かっている」としたうえで、夜間取引の拡大によって、すでに継続的に取引している市場との足並みがそろう可能性に期待を示しました。
24時間株式取引で問われる市場インフラと投資家保護
今回の論点は、単に取引時間を延ばすことではありません。夜間帯でも注文処理、価格形成、清算や監視が安定して機能するのかという、市場インフラ全体の耐久性が問われます。
SECが議題に「運用」と「レジリエンス」を明記したのは、24時間化がシステム障害や流動性の薄い時間帯の価格変動と切り離せないためです。
米株市場では、NasdaqやCboeが長時間取引の拡充を進めています。海外でもロンドン証券取引所などが取引時間の見直しを検討しており、投資家の参加時間を広げる動きは広がっています。
グローバル資金が地域や時間帯をまたいで動くなか、米市場も従来の取引時間にとどまるだけでは競争上の不利が意識されやすくなっています。
株式市場が夜間を含む連続取引へ近づけば、投資家の取引体験は暗号資産市場に一段と接近し、両市場のインフラや注文管理の考え方にも共通点が増える可能性があります。
もっとも、株式は発行体情報の開示、取引所ルール、清算体制などで暗号資産とは異なる制約を抱えています。そのため、米市場の24時間化は技術的に可能かどうかだけでなく、流動性の質や投資家保護を保てるかが前提になります。9月17日の協議は、その前提条件を整理する場として位置付けられます。
参考元:公式
画像:Shutterstock
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