CoinPartner

【完全無料】業界最大級の仮想通貨オンラインサロン

詳細はこちら

米クラリティー法案、委員会採決前夜に100本超の修正案|争点は倫理条項とDeFi

2026年5月14日 11:29  5月14日 11:30  Arai Yu

※この記事には広告・PRが含まれます

米上院銀行委員会は14日23時30分、暗号資産(仮想通貨)規制を整理する『Clarity Act』のマークアップを開く予定です。採決手続きの直前には、与野党議員から100本を超える修正案が提出されました。対象はステーブルコインの利回り、倫理条項、DeFi関連規定に広がっており、法案の骨格を保ったまま委員会を通過できるかが問われる局面です。とりわけ、トランプ家系の暗号資産利益をめぐる倫理条項で党派間の合意が成立するかが、審議の行方を左右する構図になっています。

上院銀行委員会は法案の309ページに及ぶ草案を公開しており、マークアップでは条文ごとの修正と採決が進められます。ここで委員会の支持を得られなければ、暗号資産規制の明確化に向けた議会審議は足踏みを強いられます。

今回の修正案の多さは、法案への関心の高さを示す一方で、なお論点が収束していないことも映しています。暗号資産業界にとっては、証券規制と商品規制の線引きや、ステーブルコインの扱い、DeFi開発者の責任範囲がどこまで明文化されるかに直結するため、委員会段階の文言調整でも市場の受け止めは大きく変わります。

ステーブルコイン利回りは妥協、倫理条項が残る火種

修正案の主要テーマの一つだったステーブルコイン利回りをめぐっては、一定の妥協が成立しています。内容は、保有しているだけで自動的に利回りが付く仕組みは禁じる一方、一定の活動に応じた報酬は認めるという整理です。

この線引きは、預金に近い商品設計への警戒を残しつつ、ブロックチェーン上のサービス利用に伴う報酬まで一律に封じない形です。利用者目線では、ステーブルコインを持つだけで利息が付く商品は抑え込む一方、ネットワーク参加やサービス利用に伴うインセンティブには余地を残す内容です。

共和党のトム・ティリス上院議員は、利回りの論点は解決に向かった一方で、倫理条項とDeFi関連の交渉が続いていると認識を示していました。法案全体が暗号資産市場のルール作りを目指すものであっても、実際の審議ではステーブルコイン、政治倫理、分散型金融という性格の異なる論点が一つのテーブルに載っている状態です。

その中で最も対立が鋭いのが倫理条項です。民主党側は、政府高官やその近親者による暗号資産の保有や取引に厳しい制限を設けるよう求めています。共和党側にはこれへの抵抗があり、法案本体の規制設計とは別の次元で、政治的な綱引きが続いています。

暗号資産規制法案に倫理条項が絡む構図は、市場参加者にとっても無関係ではありません。発行体や取引所、開発者に適用されるルールが議論されている最中に、政治家本人やその家族の利益相反が争点になれば、法案の中身よりも審議の正統性が問われやすくなるためです。制度設計の議論が進んでも、政治的不信が残れば法案処理そのものが不安定になります。

参考元:theblock
画像:shutterstock