
暗号資産(仮想通貨)RAVEが4月19日、24時間で26ドルから1ドルへと約95%急落し、時価総額は約60億ドル規模を失いました。
急落前後には、総供給量の大半を少数アドレスが握っていた実態や、チーム関連とされるアドレスから取引所への送金履歴が可視化されています。Binance、Bitget、Gateは相次いで調査対応を表明しました。
9アドレスで供給95%を握る構図が売り圧力への警戒を強めた
RAVEは2025年12月にBinance Alphaでローンチしたトークンで、総供給量は10億枚です。ローンチから約10日で時価総額上位15銘柄に入る水準まで拡大した一方、供給の偏りが極端だったことが急落局面で一気に意識されました。
オンチェーン分析では、初回配布に関連する9つのアドレスが供給量の約95%をコントロールしていたことが示されました。公開されたアドレスには、0x9831156F1a6E506Fca41503590b42F07c2e80f54や0x8Ed6245C3276307E1A9D9Dc872E98A0E770070fdなどが含まれます。
流通量が広く分散しているように見える銘柄でも、実際には少数の保有者が大半を握っていれば、価格形成は薄い板の上に乗った状態になりやすいです。見かけ上の時価総額が大きくても、まとまった売りが出た瞬間に価格が崩れやすく、今回のRAVEはその弱さが露呈した格好です。
急落時の清算額は約5200万ドルでした。これに対し、失われた時価総額は約60億ドルに達しており、レバレッジ取引の清算だけでは説明しにくい落ち方でした。市場で成立した売買金額に比べ、評価額の消失が極端に大きかった点も、供給集中への疑念を強める材料になりました。
取引所送金の発覚後に調査が始まり、否定声明の後も下落が続いた
4月18日16時26分ごろ、ZachXBTはBinance、Bitget、Gateに対し調査を求め、情報提供への報奨金として1万ドルを提示しました。約3時間半後の同19時56分ごろには、報奨金を2万5000ドルへ引き上げています。
同じ調査要請の中で、RaveDAOチームに関連するとされたアドレスが2026年4月にBitgetやGateへ送金していた履歴も示されました。例として、Bitget側の入金先として0x2dc20f2180582172f5450c5d71e23fa438a7031b、Gate側では0x317112…が挙げられています。
取引所の反応は早く、Bitgetが同20時18分ごろ、Binanceが同23時08分ごろ、Gateが翌19日1時19分ごろにそれぞれ調査対応を表明しました。一方、RaveDAOは19日0時06分ごろ、関与を否定する声明を出しています。
それでも売りは止まりませんでした。19日5時ごろには、マルチシグアドレス0x53d7…から2300万RAVE相当がBitgetの入金アドレス0x26aC…と0x64D6…へ送られ、価格は1ドルから0.6ドル付近まで約40%下落しました。トークン価格の崩落と取引所送金が時間的に重なったことで、市場では内部者による売却や価格操作への疑念が一段と強まりました。
今回のケースでは、プロジェクトの説明やブランドよりも、誰がどれだけ保有し、どこへ送ったかというオンチェーンの事実が価格を左右しました。暗号資産市場では、時価総額の大きさだけでは安全性を測れず、供給分布と取引所への資金移動が流動性リスクを見極める材料になることを改めて示しています。
参考元:CoinDesk
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