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仮想通貨取引所クラーケン、内部不正で顧客データ閲覧の可能性|約2000アカウントに影響

2026年4月15日 14:50  Arai Yu

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暗号資産(仮想通貨)取引所Krakenは、内部のサポート担当者による不正アクセスで顧客データが閲覧された可能性があるとして、犯罪グループから脅迫を受けていたことを明らかにしました。影響は約2000アカウントで、全顧客の0.02%にあたります。

システム自体への侵害や顧客資金への影響は確認されておらず、同社は要求の支払いと交渉を拒否し、法執行機関と連携して対応しています。

内部不正アクセス判明も顧客資金は被害なし

Krakenの最高セキュリティ責任者(CSO)Nick Percoco氏は4月13日、セキュリティ更新を公表し、2件の内部不正アクセス事案が発生していたと説明しました。日本時間では4月14日早朝の公表です。

1件目は2025年2月に発生しました。犯罪フォーラム上に投稿された動画の情報提供を受けて調査した結果、サポートチームのメンバーによる不正なデータ閲覧が判明し、Krakenは直ちにアクセス権を剥奪しました。社内調査を進めるとともに、影響を受けた顧客への通知と追加のセキュリティ対策も実施しています。

その後、最近になって同様の動画に関する通報があり、別の不正アクセスも確認されました。この事案でも、アクセス権の停止、調査、対象顧客への通知を迅速に進めたとしています。

閲覧された可能性があるのは、クライアントサポートに関連するデータです。報道ベースでは、本人確認書類やウォレットアドレスなどが含まれる可能性がありますが、Krakenは取引システムそのものが破られたわけではなく、顧客資金も危険にさらされていないと明言しました。

外部からシステムを突破する典型的なハッキングとは異なり、今回は内部権限を持つ担当者が入口になった形です。取引所の防御が強化されるほど、犯罪側が従業員や委託先を狙う構図が浮き彫りになった格好です。

支払い拒否と当局連携で危機対応を進める

不正アクセスを止めた後、犯罪グループは取得した動画やデータをSNSやメディアに公開すると脅し、Krakenに要求を突きつけました。これに対し、同社は要求を「不当な脅迫」と位置づけ、支払いを拒否しました。

Percoco氏は「当社のシステムは侵害されておらず、資金が危険にさらされることはなかった」「私たちは犯罪者に支払わない。悪意ある行為者と交渉することもない」と述べています。身代金額や犯行グループの詳細は公表していません。

今回の件は、取引所のセキュリティが「システムを守ること」だけでは足りない現実も示しました。暗号資産業界では、取引所に限らずゲームや通信分野も含め、内部関係者の勧誘や買収を通じて情報を持ち出させる手口への警戒が強まっています。

参考元:ccn
画像:shutterstock