米国証券取引委員会(SEC)は2025年7月22日、ビットワイズの「ビットワイズ10仮想通貨インデックスファンド」(BITW)の現物ETF化への登録をスタッフレベルで承認しましたが、同日中に法務局(Office of the Secretary)を通じて「Rule 431」に基づくレビューと自動的な差し止め(stay)が行われ、承認が一時停止されました。
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経緯と現状
承認までの流れ
BITWは2017年にOTC市場で運用開始。2024年11月にETFへの転換申請を提出し、7月22日にDivision of Trading and Markets(スタッフ部門)が「accelerated approval(迅速承認)」を発行しました。
なぜ即日差し止めされたか?
SECのAssistant Secretary(Sherry Haywood氏)がRule 431(17 CFR 201.431)を適用し、「Commission(全委員会)」レベルで再検討するため承認を自動的に停止しました。
内輪の混乱?ルール整備?
- グレースケール(Grayscale)のGDLCに続く2例目のケースであり、SEC内部における承認プロセスの一貫性や対外説明の欠如が懸念されています。
- BloombergのJames Seyffart氏は、「SECが仮想通貨ETFにかける統一的基準を策定中であり、それまで承認を見合わせている」との見方を示しています。
- 一方で、Van Buren CapitalのScott Johnsson氏は、「民主党コミッショナーであるCaroline Crenshaw氏の反対を避けるため、わざと差し止めたのでは」と憶測されます。
BITWの中身と市場の注目点
BITWはビットコインやイーサリアムが90%以上を占め、XRPやSOL、ADAなど主要10銘柄で構成されています。
- 運用資産額は約16.8億ドル
- Coinbase Custodyが資産保管、BNY Mellonが運用・現金管理を担当
このような多様な仮想通貨を含むETFは、米国にとって初の“マルチアセット型現物仮想通貨ETF”となる可能性がありました。
市場と業界の反応
批判の声
ETF InstituteのNate Geraci氏は「bizarre situation(奇妙な状況)だ」と表現し、承認すぐに差し止める手続きの透明性を疑問視されています。
CryptoSlateによると、金融弁護士のScott Johnsson氏は「240日ルールを回避するための戦略かもしれない」と指摘されています。
つぎの展開は?
グレースケールは差し止めに対し法的措置を示唆しており、ビットワイズも追随する可能性大です。
SECによる新たな「仮想通貨ETFルール」の整備状況次第で、BITWだけでなく他ETFへの影響も拡大する見通しです。
まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 承認日 | 2025年7月22日(Division承認) |
| 差し止め | 7月22日中に24時間以内、Rule 431適用 |
| 理由 | 全委員会での再検討、および統一ルール策定のため |
| 今後の注目点 | SECの最終判断、新規ルール策定、差し止めへの法的対応 |
SECの行動は、仮想通貨市場への包括的なガイドラインの整備を急いでいる強い意思の表れです。
この「グリーンライト→レッドカード」のパターンは不透明感を増し、投資家心理に悪影響を与えかねません。
一方で、ビットワイズやグレースケールのような大手運用会社がこのプロセスに異議を唱え、法的闘争に踏み切る動きは、「ルールなき承認」から「明示的で公平なルール化」への転換を促すポジティブな圧力とも言えます。
この結果、仮想通貨ETFの承認は一段と慎重になるものの、明確な基準が整備されれば、市場に安心感をもたらし、むしろ長期的には市場拡大に寄与する可能性もあります。
今後のSECの対応、関連する法案やルールの制定動向は要注目です。
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