こんにちは、コインパートナーです。10月26日週のビットコイン(BTC/USDT)相場分析と展望をお伝えしていきたいと思います。
先週のビットコイン(BTC/USDT)は、注目していた8万3500ドルのトレンドラインのリテストを突破できず、週末にかけて段階的に下落しました。週末には一時8万ドルを割り込み7万9100ドル台まで売られる場面があり、現在は8万ドル付近で推移しています。週間では2%強のマイナスとなり、月初の8万7000ドル台の高値からは上値の切り下げが続いています。
テクニカル的に最も警戒したいのは、4時間足で短期MAが200MAを上から下に抜けるデッドクロスが発生した点です。現在は8万ドルの節目で攻防が続いていますが、ここを明確に割り込んだ場合は4時間足で急落に発展するリスクがあります。その場合の下値の狙いは、並行チャネルの中央ラインが走る7万6000ドル付近です。
一方で、日足では価格が依然として長期MAの上に位置しており、中長期の上昇トレンドは崩れていません。つまり今週の下落は「トレンド転換」ではなく「上昇トレンド内の押し目」となる可能性が高く、基本戦略は押し目でのロングです。
そして今週は日本時間10月29日(木)午前3時にFOMC政策金利発表を控えています。同日夜には米9月PCE物価指数、30日(金)には日銀会合と重要イベントが週後半に集中しており、指標主導で大きく動く週になりそうです。また、GMOインターネットグループへの不正アクセス事件をはじめ、AIを使ったとみられるサイバー攻撃が相次いでいることも、暗号資産市場の新たなリスクとして意識され始めています。
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ビットコインテクニカル分析
BTC/USDT4時間足チャート
4時間足では、月初の8万7000ドル台の高値から上値を切り下げる展開が続いており、先週は8万ドル〜8万4000ドルのレンジ下限まで押し戻されました。
今週最も注目したいのが、短期MAが200MAを上から下に抜けるデッドクロスが発生した点です。8月中旬の急伸以降、短期MAは一貫して200MAの上を推移しており、上昇トレンドを支える形になっていました。そのバランスが崩れたことで、4時間足レベルでは上昇の勢いが明確に失われたと判断できます。
現在、200MAは8万1500ドル〜8万2000ドル付近を走っており、これが上値のフタとして機能し始めています。先週末にも8万900ドル〜8万1000ドル付近で反発を押し返されており、200MAを回復できない限り、戻りは売られやすい地合いと考えておくべきでしょう。
4時間足RSIは43付近で、50を下回り売り優勢の状態です。ただしシグナルライン(38付近)は上回っており、目先は小幅な買い戻しが入っていることも示しています。売られすぎの水準(30以下)にはまだ距離があるため、下方向への余地は残っていると見ておきたいところです。
BTC/USDT日足チャート
日足では、7月の安値を起点とした上昇チャネル(チャート水色ライン)の中を推移しており、8月中旬に長期の下降チャネルを上抜けて以降の上昇の流れは維持されています。
重要なのは、価格が依然として長期MA(チャート赤ライン)を上回っている点です。長期MAは右肩上がりに転じており、日足レベルでは中長期の上昇トレンドが続いていると判断できます。4時間足でデッドクロスが出たからといって、日足の流れまで崩れたわけではありません。
ただし、短期的な勢いは確実に落ちています。価格は日足の短期MAを割り込みつつあり、次の下値メドとなる中期MA(チャート黄色ライン)は7万8500ドル付近です。日足RSIも43付近とシグナルライン(47付近)を下回っており、中長期の上昇トレンドの中で、短期的な調整局面に入っていると見るのが自然でしょう。
そこで今週注目したいのが、7万5000ドル〜7万6000ドルのサポートゾーンです。この価格帯には、
・上昇チャネルの中央ライン(チャート点線、7万6000ドル付近)
・日足の長期MA(チャート赤ライン、7万6000ドル付近)
・5月から何度も意識されてきた水平線(チャート黄色ライン、7万5000ドル付近)
の3つが集まっています。先週の記事でもお伝えした通り、複数の根拠が重なるこのゾーンは、多くのトレーダーが買いを狙う「押し目の本命ポイント」です。
今週の注目指標
今週は週後半に日米の金融政策イベントと米インフレ指標が集中しています。特に木曜日は、早朝のFOMCと夜のPCE物価指数が同日に重なる最重要日です。
・10月29日(木)03:00:FOMC政策金利発表
・10月29日(木)03:30:ウォーシュFRB議長 記者会見
・10月29日(木)21:30:米9月PCE物価指数、米7〜9月期GDP(速報値)
・10月30日(金):日銀金融政策決定会合 結果発表
FOMC:据え置きが本命、焦点は「12月利上げ」へのメッセージ
今週最大のイベントは、日本時間10月29日(木)午前3時のFOMC政策金利発表です。現在の政策金利は、9月の利上げにより3.75〜4.00%となっています。
市場の見方は今回は据え置きが本命です。9月の会合以降に発表された物価や雇用統計がやや鈍化したことで、10月の追加利上げ観測は大きく後退し、金利先物市場では据え置きの確率が9割前後まで高まっています。一方で、年内最後となる12月の会合では利上げが実施されるとの見方が根強く、市場の関心はすでに「今回どうするか」よりも「12月に利上げするのか」に移っています。
なお、今回は経済見通し(ドットチャート)の公表がない会合のため、声明文の文言と記者会見でのウォーシュ議長の発言が判断材料のすべてになります。ウォーシュ議長は従来型のフォワードガイダンス(将来の金利の方向性を事前に示すこと)に否定的な姿勢を見せており、会見で何を語るか、あるいは語らないかが読みにくい点にも注意が必要です。
想定されるシナリオを整理しておきましょう。
①据え置き+12月利上げを強く示唆(メインシナリオ)
市場の想定通りの結果であり、すでに大半は織り込まれています。初動は小幅な反応にとどまる可能性が高いですが、会見で「インフレへの警戒」が強調されれば、じわじわとリスク資産に売りが出やすくなります。8万ドルを守れるかどうかの攻防が続き、割り込めば4時間足のデッドクロスと重なって7万6000ドル方向への下落が加速するシナリオです。
②据え置き+利上げ打ち止めを示唆(上昇シナリオ)
会見で「追加利上げは急がない」「データ次第で十分」といったハト派寄りのニュアンスが出た場合は、12月利上げの織り込みが後退し、リスク資産全般に買い戻しが入りやすくなります。この場合は8万2500ドルの4時間足200MAを回復し、8万5000ドル方向への急騰も視野に入ります。
③サプライズ利上げ(最も下落圧力が強い)
確率は1割程度と低いものの、インフレの高止まりを理由に連続利上げに踏み切った場合は、ほとんど織り込まれていない分だけ衝撃が大きくなります。8万ドルはもちろん、7万6000ドルのサポートゾーンも一気に試しにいく暴落シナリオとして、頭の片隅に置いておきましょう。
FOMC直後のPCEと日銀会合にも注意
今週はFOMCの約18時間後、日本時間29日(木)21:30に米9月PCE物価指数が発表されます。PCEはFRBが最も重視するインフレ指標で、市場予想では総合PCEの前年比が8月の3.4%から3.6%程度へ加速すると見込まれています。
FOMCの結果を受けた直後にPCEが出るという珍しい順番になっているため、FOMCで出た方向をPCEが後押しするのか、それとも打ち消すのかが週後半の値動きを左右します。予想を上回れば12月利上げ観測が一段と強まり、ビットコインには逆風です。逆に下振れれば、FOMC後の買い戻しを後押しする材料になります。
さらに30日(金)には日銀の金融政策決定会合の結果発表が控えています。日米の金融政策がそろって引き締め方向を向けば、リスク資産にとっては逆風となる場面もあります。木曜早朝から金曜まで重要イベントが途切れなく続くため、週後半は値動きが荒くなる前提で準備しておきましょう。
GMO不正アクセス事件と、AIハッキング時代の暗号資産リスク
ファンダメンタル面では、国内で大きなニュースになっているGMOインターネットグループへの不正アクセス事件にも触れておきます。
今回攻撃を受けたのは、FXの自動売買ツールを24時間稼働させるための仮想デスクトップサービス「お名前.com デスクトップクラウド」です。サーバー内に悪意のあるプログラムが仕込まれ、保存されていた取引口座の認証情報が抜き取られた可能性があり、影響の可能性がある件数は約2万6700件にのぼります。利用者のFX口座で身に覚えのない取引が行われ、短時間で残高を失ったという被害も報告されています。
さらに攻撃者とみられるハッカー集団は、GMO側に100万ドル(約1億5700万円)を10月27日正午までに支払うよう要求していると報じられています。GMOは要求に応じない姿勢を示し、損失の補償と利用者全員への一律5000円の支払いを発表しました。単独での対応は困難として政府に「能動的サイバー防御」の発動を要請するなど、異例の事態に発展しています。
暗号資産との関係で言えば、グループ傘下の暗号資産取引所GMOコインは、10月23日時点で自社口座の不正操作は確認されていないとしています。そのうえで利用者に対し、取引履歴やAPIキーの確認を呼びかけています。
今回の事件で注目されているのが、AIを悪用したとみられるサイバー攻撃の急増です。GMOの事件にAIが使われたかどうかは公式には確認されていませんが、10月にはセキュリティ企業の調査で、1人のハッカーがAIエージェントを使って日本を含む4か国の100社超のウェブサイトに侵入していたことが報じられました。国内でも不正アクセスなどの被害件数は過去最多ペースで推移しています。
暗号資産業界でも被害は拡大しています。9月には大手取引所Bitgetが約3億8700万ドル規模の流出被害を受け、北朝鮮系ハッカーの関与が指摘されています。2026年はハッキング被害額・件数ともに過去最高ペースで、セキュリティ企業はAIを最も急速に進化している攻撃手段として警告しています。
では、こうしたインシデントはビットコインの価格にどう影響するのでしょうか。整理すると次のようになります。
①ビットコインそのものが破られるリスクは低い
今回のような事件で狙われているのは、取引所・クラウドサービス・個人のパソコンやAPIキーといった「周辺部分」です。ビットコインのブロックチェーン自体が改ざんされたわけではなく、ネットワークの信頼性が揺らぐ話とは区別して考える必要があります。
②大型流出が起きれば短期的な下落要因になる
一方で、取引所から大量のビットコインが盗まれた場合は、ハッカーによる売却への警戒や投資家心理の悪化から、短期的に売りが出やすくなります。特に今週のようにFOMCを控えて地合いが不安定な局面では、ネガティブなニュースが下落のきっかけになりやすい点に注意が必要です。もっとも、過去の大型流出事件を振り返ると、一時的な下落で終わり、中長期のトレンドを変えるまでには至らなかったケースが多くなっています。
③中長期的には規制強化・セキュリティ強化の流れへ
被害が続けば、取引所への規制強化やセキュリティ投資の拡大が進むと考えられます。短期的には業界のコスト増となる一方で、資産保護の体制が整うことは、機関投資家の参入を後押しする中長期のプラス材料にもなり得ます。
価格への影響以上に重要なのは、トレーダー自身の資産を守る対策です。GMOの事件で被害を受けたのはFXの自動売買ユーザーでしたが、ビットコインFXでBotや自動売買ツールを使っている方も決して他人事ではありません。具体的な対策は記事後半の「相場一言アドバイス」で解説します。
今週の理想の注文ポイント
今週の基本戦略は「押し目を待ってロング」です。日足では長期MAの上を推移しており、中長期の上昇トレンドは継続しています。4時間足のデッドクロスによる下落は、あくまで上昇トレンド内の調整と捉え、7万6000ドル付近の押し目を買い場として待ち構えるのが基本です。
- エントリー:7万6500ドル〜7万5500ドル付近への押し目で買い注文
- 利益確定:8万ドルで部分利確、8万2500ドル上定着後は8万5000ドルを目標に保有
- 損切り:7万4000ドル下抜けで損切り
- エントリー:8万ドルを4時間足終値で明確に割り込んだ後、8万ドル付近への戻りで売り注文
- 利益確定:7万8500ドルで部分利確、割れたら7万6500ドルまで保有
- 損切り:8万1500ドル上定着で損切り
戻り売りショートは、日足の上昇トレンドに逆らう取引になります。ロットは普段の半分以下に抑え、7万6500ドル付近では必ず利確することをおすすめします。ここは本命の押し目ロングを狙うポイントでもあるため、ショートで利益を取ったらそのままロングに切り替える「ドテン」も選択肢になります。
相場一言アドバイス
デッドクロスは「足の長さ」で意味が変わる
デッドクロスとは、短期のMAが長期のMAを上から下に抜けることで、下落トレンド入りのサインとして広く知られています。今回は4時間足で、短期MAが200MAを下抜けました。
ここで大切なのは、どの時間足で出たサインなのかを必ず確認することです。4時間足のデッドクロスは「数日〜数週間の短期的な流れ」が弱まったことを示しますが、日足の長期的な流れまで否定するものではありません。今回のように4時間足が弱く、日足が強い状態は、「上昇トレンドの中の押し目」が形成されている典型的な局面です。
短い足のサインだけを見て「下落相場に入った」と決めつけるのではなく、長い足で大きな流れを確認し、短い足でタイミングを計る。この使い分けが、トレンドに沿ったトレードの基本です。
AIハッキング時代に自分の資産を守る4つの対策
GMOの事件は、取引所そのものではなく、自動売買ツールを動かすクラウド環境に保存された認証情報が狙われた点が特徴的でした。ビットコインFXでBotやAPI連携ツールを使っている方は、以下の対策を今すぐ確認しておきましょう。
①APIキーの権限を最小限にする
自動売買用のAPIキーには「出金権限」を絶対に付けないことが鉄則です。あわせて、取引所の設定でAPIキーを使えるIPアドレスを自分の環境だけに制限しておけば、キーが盗まれても悪用されにくくなります。
②二段階認証はアプリ方式に
SMS認証よりも、認証アプリやハードウェアキーを使った二段階認証の方が安全性は高くなります。ログインと出金の両方に設定しておきましょう。
③資産を1か所に集中させない
トレードに使う資金だけを取引所に置き、長期保有分はハードウェアウォレットなどで自己管理する、複数の取引所に分散するといった工夫で、万が一の被害を限定できます。
④「本物そっくり」の連絡を疑う
AIの普及で、取引所や運営会社を装った偽メール・偽サイトの精度は格段に上がっています。事件の直後は「補償手続き」などを装ったフィッシングが増えやすいため、メールのリンクからではなく、必ず公式サイトやアプリから情報を確認する習慣をつけましょう。
どれだけ相場予想が当たっても、資産そのものを盗まれてしまえば元も子もありません。トレード戦略と同じくらい、セキュリティ対策にも時間をかけることをおすすめします。
指標が連続する週のポジション管理
今週はFOMC、PCE、日銀会合と、木曜早朝から金曜まで重要イベントが途切れなく続きます。この局面でロットを落とさずにポジションを持ち越すのは、トレードというよりギャンブルに近い行為です。
発表をまたぐ場合は、①ロットを普段の半分以下にする、②損切り幅を広めに取る(ただしその分ロットを下げる)、③そもそも一度手仕舞って結果を見てから入り直す、のいずれかを徹底しましょう。特に今回は「FOMCで出た方向をPCEがひっくり返す」という展開も十分にあり得るため、1つの発表結果だけでポジションを大きく傾けないことが大切です。
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