12月12日、中国の江蘇省蘇州市にて、一般市民が参加する中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)たる「デジタル人民元」の実証実験が開始された。
今回のデジタル人民元に関する実証実験は、eコマース会社JD.comを通じて現時点ですでに約20,000件の取引が行われている。
仮想通貨市場に影響は?中国が「デジタル人民元」の実証実験を実施、発行に向け加速
今月12日、中国の江蘇省蘇州市にて、一般市民が参加する「デジタル人民元」の実証実験が開始された。
地元メディアGlobalTimesの報道によると、12月12日以降、実証実験参加者の約80%の人々がJD.comのプラットフォームを活用して、中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)たる「デジタル人民元」を用いた取引を行っているという。
1回あたり1,527ドル(約15.8万円)を超える巨額取引も正常に処理されたといい、デジタル人民元の実証実験は加速している模様。
今回の「デジタル人民元」実証実験の概要は
デジタル人民元を用いた実証実験は今回で2回目となる。
抽選で選ばれた10万人の市民に対して“200人民元(=およそ3,200円相当)”の「デジタル人民元」が専用スマートフォンアプリに配布された。
市民らは、これを今月27日まで市内の約1万店舗で利用することが可能となる。
上海のデジタルルネサンス財団のマネージングディレクターであるCaoYin氏は、「デジタル人民元」発行について、以下のように述べている。
「当局がデジタル通貨を安全に発行できると確信するまで、中国政府はおそらく実証実験を何度も続けていくでしょう。わたしたちがこの問題で競争するのは自分たちだけであり、安全性が確保されるまでは急ぐ必要もありません。」
中国政府のこれまでの動向とは?仮想通貨業界からも注目集める
中国人民銀行(PBoC)は、今年4月に深セン・成都・蘇州・雄安にて、デジタル通貨電子決済(DCEP)とも呼ばれる「デジタル人民元」のパイロットプログラムを開始した。
11月時点で、当該プログラムは400万件を超えるトランザクションの処理を完了しており、その額は合計で“約3億ドル”にも到達したと報告されている。
また、10月には主要都市深センが、中央銀行と協力し、1,000万人民元(=およそ1.6億円相当)を住民に配布して、運用テストを行ったことも報告されていた。
この際、個人向け及び企業向けのデジタルウォレットを、合わせて「約12万」ほど開設済みであったことも明らかになっており、世界中から非常に大きな注目を集めていた。
2022年2月に北京にて開催予定の冬季オリンピック前までには「デジタル人民元」発行する可能性があるとも報告されており、今後中国当局の動きがますます加速していく可能性が高い。
なお、中国のデジタル人民元は、オープンかつ中立的な通貨とは言い難いため、“真の仮想通貨”ではなく、“サイバー空間の法定通貨”との認識が強い点には注意が必要だ。
今後も引き続き、デジタル人民元がビットコイン(BTC)などの仮想通貨市場にいかなる影響がおよぼすのかも含め、中国政府の動向には注目しておくことが重要となりそうだ。
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この記事は、cointelegraph.comの「Chinese residents make 20K transactions in digital yuan trial event.」を参考にして作成されています。