マイニングに利用される半導体の開発を手がける大手メーカーTaiwan Semiconductor Manufacturing Company(TSMC)は、昨年の仮想通貨マイニング事業売上高が10%超えの激減と発表した

その理由として、仮想通貨価格の暴落と、マイニング事業者減少によるマイニング用半導体の需要激減の2つを挙げている。

仮想通貨マイニング事業の売上激減

大手半導体メーカーのTaiwan Semiconductor Manufacturing Company(TSMC)は、昨年の仮想通貨マイニング事業の売上高が低迷したと発表した。

TSMCは、今週木曜日に2018年第4四半期の決算報告書を発行し、事業セグメント全体の収益の詳細を明らかにした。

同社CEOのCC Wei氏は、自社の仮想通貨マイニング事業を含むHPC(high-performance computing)セグメントの売上について、

仮想通貨は2018年から2019年にかけて大きく低下しました。
そのため、仮想通貨マイニング事業をHPC事業に含めて換算した場合、その2018年第4期の売上は前年同期比で10%以上も低下した。

と語った。

TSMCは、仮想通貨マイニング事業の具体的な数字を公開しなかったが、マイニング事業を除けばHPCセグメントはわずかに成長したとWei氏は付け加えている。

また、Wei氏は、

仮想通貨マイニングの需要は大幅に落ちたと考えています。
私たちが在庫を意図的に抱えているわけではなく、マイニング用の半導体の需要が急激に落ちたからだと思います。

と自社のマイニング用の半導体の在庫増加について独自の見解を述べた。

低迷続く仮想通貨マイニング業界

マイニング事業全体ではどのような状況なのだろうか。

今回はGMOインターネット株式会社(以下GMOと称する。)やDMM.com、アメリカ大手のGiga Watt社のマイニング事業の現状を紹介していく。

国内の仮想通貨マイニング事業の現状

GMOは、インターネットインフラ事業を中心として活動する東証一部上場企業である。

2017年12月20日より仮想通貨のマイニング事業を開始した。しかし、わずか1年ほどでマイニング装置の開発・製造・販売から撤退することを発表

自社マイニング事業の減損損失が約115億円、マイニング装置の開発・製造・販売事業は約240億円の債権譲渡損となった。

仮想通貨価格の下落を受けた需要の減少などによる収益性の悪化が原因だ。

DMM.comもマイニング業界から撤退を発表している。2018年2月から、金沢で大規模マイニングファームの運用を始めたばかりであった。

日本のマイニング業界は崖っぷち状態にある。

世界の仮想通貨マイニング事業の現状

日本だけでなく世界でもマイニング事業は苦戦を強いられている。

アメリカの大手マイニング業者である、Giga Watt社は11月19日に破産申請を行っていた。

同社は2017年に立ち上げられており、バブル時に数十億ドルの企業へとたった1年で急成長を遂げ、仮想通貨マイニングを手がけている企業でトップ5に数えられていたほどの会社だった。

しかし、ICOの資金調達に対する度々の訴訟や、仮想通貨市場の暴落により、破産前に創業者でCEOのDave Carlson氏が辞職し、授業員63人のうち47人を解雇し、業務停止を余儀なくされた

マイニング関連の企業にとっても事態はますます困難になっている。

世界最大のマイニング機器メーカーであり、主要なビットコインのマイニングプールを運営しているBitmainも問題を抱えている。 

2018年第4四半期に7億ドル以上を失ったと噂された後、同社は新たに大量解雇を発表している

低迷続くマイニング事業

マイナーが急激に減少することで、マイニング難易度の調整が追いつかず、ブロック承認の遅延が発生することがある。

そしてブロック承認の遅延は悪ファンダとなって、更に価格は低下する可能性も発生する。

マイニング事業業界がこのような問題に対しどのように対処していくかに今後も注目したい。