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ビットコイン、7万6000ドル台まで下落|PPIが5月以来の伸びで米金利が節目更新

2026年9月11日 08:38  9月11日 08:43  Arai Yu

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ビットコイン(BTC)は9月11日午前8時時点で7万6742ドルと、前日から1.77%下落しました。24時間高値は9月10日14時の7万8564ドル、24時間安値は9月10日21時の7万6676ドルです。

下落の引き金は10日21時台に集中した材料でした。米国の8月の生産者物価指数(PPI)が前月比0.4%と5月以来の伸びとなり、米国債は全期間で売られました。30年債利回りは19年超ぶり、10年債は約3年ぶりの高水準です。同じ時間帯にECBも利上げを決めています。

本日21時30分には8月分の米消費者物価指数(CPI)が発表されます。

値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート

BTCは9月10日14時に24時間高値7万8564ドルをつけたあと、夕方まで7万8000ドル台を維持していました。急落は21時台です。この1時間の出来高は2886BTCと24時間で最大に膨らみ、24時間安値7万6676ドルまで下げています。ECBの政策金利発表が21時15分、米PPIが21時30分で、いずれもこの時間帯に重なりました。

22時から23時にかけて7万7400ドル台まで戻したものの、上値は続かず、11日7時台に再び下げました。8時時点で7万6742ドルです。9月10日の日足は値幅2.46%、下落率2.03%となっています。

ETHは0.58%安にとどまった一方、XRPは3.67%安と大きく下げました。米国の現物需要を示すコインベース・プレミアムは-26.08ドル、韓国プレミアムは+1.853%です。

相場を動かした背景

PPIが5月以来の伸び、米金利は複数の年限で節目を更新

米労働統計局によると、8月のPPIは前月比0.4%の上昇でした。7月の0.1%、6月のマイナス0.1%から加速し、5月の0.5%以来3か月ぶりの伸びです。前年比は5.4%となりました。

中身はエネルギー主導です。最終需要財が1.1%上昇し、その4分の3以上がエネルギーの4.2%上昇によるものでした。品目別ではディーゼル燃料が24.1%急騰し、ガソリンやジェット燃料も上がっています。一方、食品とエネルギーと商業サービスを除くコアは0.3%で、7月の0.4%から鈍化しました。原油高がヘッドラインを押し上げ、基調的な物価は落ち着いたという内容です。

これを受けて米国債は全期間で売られました。財務省の確定値で2年債利回りは4.43%から4.56%、10年債は4.83%から4.95%、30年債は5.28%から5.37%へと、9から14bpの上昇です。ロイターによると10年債は約3年ぶり、30年債は19年超ぶり、2年債は2年超ぶりの高水準となりました。11日朝時点で10年債は4.961%までさらに上げています。Bairdのメイフィールド氏は「短期ゾーンが上がっているのはFRBが今後数か月で利上げする可能性が高いから。長期ゾーンは債務と財政赤字の問題、そして粘着的なインフレのためだ」と述べています。

ECBも同日、政策金利を2.50%へ引き上げました。今年2回目です。ラガルド総裁は決定を「考える必要もない」と表現し、「インフレは想定より長く続くと考えている」と述べました。2%目標への回帰は2027年末とされ、さらに遅れる可能性があります。10月29日の追加利上げも視野に入っていると報じられており、金融引き締めの再加速が意識されています。

ビットコイン(BTC)テクニカル分析

週足では価格7万6742ドルが200週線6万5174ドルを17.7%上回る一方、50週線7万9665ドルは2923ドル上方にあります。7日に確定した週足終値が50週線に31ドル届かなかったあと、距離は広がりました。MACDのヒストグラムは+2409.4とプラス圏を維持しています。

日足チャート

日足では、価格が50日線7万0442ドル、100日線6万6790ドル、200日線6万9999ドルを上回る一方、20日線7万8623ドルを1881ドル下回りました。MACDのヒストグラムは-664.0で、4営業日連続でマイナス幅が拡大しています。

8日に成立したゴールデンクロスは、50日線と200日線の差が443ドルへ広がりました。ただし価格は逆方向に動いており、シグナルと値動きの乖離が続いています。上値メドは20日線7万8623ドル、下値メドはバンド下限7万6289ドルです。

4時間足チャート

4時間足では、価格7万6742ドルが20期間7万8396ドル、50期間7万9141ドル、100期間7万8802ドルをすべて下回り、さらにバンド下限7万7001ドルも割り込みました。200期間7万3427ドルのみが下方にあります。MACDのヒストグラムは-183.4とマイナス幅が拡大しています。

上値メドはバンド下限7万7001ドルの回復、その上が20期間7万8396ドル。下値メドは24時間安値7万6676ドルです。

1時間足チャート

1時間足では、価格が一目均衡表の雲7万7374〜7万8218ドルを下抜け、雲から離れた位置にあります。転換線7万7128ドル、基準線7万7620ドルはいずれも上方です。MACDのヒストグラムは-36.4とマイナス圏ですが、直前からマイナス幅は縮んでいます。

サポートはバンド下限7万6456ドル、24時間安値7万6676ドル。レジスタンスは転換線7万7128ドル、20時間平均7万7547ドル、その上が雲下限7万7374ドルです。

デリバティブ動向

OI清算

先物の建玉は、Binanceで10万7384BTCです。24時間で2229BTCの増加となりました。価格が1.77%下げるなかで建玉が増えており、押し目買いと戻り売りの双方が新規に入っているとみられます。

資金調達率は確定値で9月10日9時が0.0036%、17時が0.0079%、11日1時が0.0072%です。小幅なプラスが続いており、過熱を示す水準ではありません。

清算ライン

ロング・ショート比率1.594に対し、上位トレーダーの建玉比は2.096と前日の2.186から低下しました。口座比は1.685です。個人が買い持ちを増やす一方、上位層はやや減らしており、層によって動きが分かれています。

上値では転換線7万7128ドル、4時間足バンド下限7万7001ドル、20時間平均7万7547ドルが意識されます。下値ではバンド下限7万6456ドル、日足バンド下限7万6289ドルが支えです。

ETF

本日満期を迎えるオプションは2万8930BTC、想定元本で約22.2億ドルです。マックスペインは7万8000ドルで、現在値より約1300ドル上にあります。8万1000ドルのコール4501BTCと8万2000ドルのコール1780BTCは、この水準では失効する見込みです。

9月25日の四半期満期は18万3867BTCで、マックスペインは7万2000ドルです。プットの最大は7万ドルの8839BTCとなっています。

本日のデイトレ注目材料

本日11日21時30分に8月分の米CPIが発表されます。前月比の予想は0.4%で前回の0.1%から大きく跳ね、コア前月比は0.2%、前年比は3.4%が予想です。PPIでエネルギーが4.2%上昇したことを踏まえると、ヘッドラインの上振れが意識されます。同じ時間帯には2万8930BTC規模のオプション満期も重なります。23時には9月のミシガン大学消費者信頼感指数の速報値が発表されます。

暗号資産固有の材料としては、ナスダックがクラーケンの親会社Paywardに1億ドルを出資し、評価額が210億ドルとなったことが報じられました。トークン化された議決権付き株式を取引所の利用者に提供する提携の拡大です。

上抜けシナリオでは、転換線7万7128ドルを回復すれば4時間足バンド下限7万7001ドルを挟んで20時間平均7万7547ドル、その上の雲下限7万7374ドルが視野に入ります。下抜けシナリオでは、24時間安値7万6676ドルを割り込むと1時間足バンド下限7万6456ドル、さらに日足バンド下限7万6289ドルを試す展開です。当日見るべきラインは、上値7万7128ドルと下値7万6676ドルとなります。

まとめ

11日のBTCは、10日21時台に集中した材料を受けて7万6676ドルまで下げました。PPIが前月比0.4%と5月以来の伸びとなり、米国債は2年債から30年債まで全期間で売られています。30年債は19年超ぶり、10年債は約3年ぶりの高水準で、同じ日にECBも利上げを決めました。

需給では米現物BTC ETFが3営業日連続の流出となる一方、先物のロング・ショート比率は1.594まで上がり、この局面で最も買い持ちに偏っています。資金の出入りとポジションの向きが逆を向いた状態です。

短期の焦点は、転換線7万7128ドルを回復できるか、それとも24時間安値7万6676ドルを割り込むかの分岐です。本日のCPIは原油高がどこまで消費者物価に転嫁されたかを測る指標で、来週15〜16日のFOMCを前にした最後の判断材料となります。金利がすでに複数の年限で節目を更新しているだけに、結果を待つ姿勢が強まりやすい地合いです。