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グレースケール、クラリティ法案の2026年内成立に慎重論|米仮想通貨投資の海外流出懸念

2026年8月10日 16:48  Arai Yu

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グレースケールのリサーチ責任者、ザック・パンドル氏は8月8日、米国で審議されているクラリティ法案の2026年内成立可能性が低下しているとの見方を示しました。暗号資産(仮想通貨)市場の基盤である主要ブロックチェーンやビットコイン需要への直ちの影響は限定的としつつ、包括的なルール整備の遅れが米国内の投資や起業活動の一部を海外に向かわせる可能性があります。

パンドル氏は、法案が成立しなくても業界は引き続き運営できるとする一方、差が出やすいのは新規の資本形成やトークン発行の領域だと位置づけました。米国外には、米国より使いやすいトークン発行ルールや開発者保護を備えた地域があり、発行体や開発チームがそうした法域を選ぶ動きにつながる可能性があります。

影響が限られるとされたのは、既存の主要ブロックチェーンの稼働、BTC需要、ステーブルコイン決済です。日々のネットワーク利用や決済の広がりが直ちに止まるわけではない一方、資金調達や新規プロジェクト立ち上げの制度面では米国が不利になる余地があります。

成立見通しの後退は予測市場にも表れています。ポリマーケット(Polymarket)では、クラリティ法案が2026年中に法制化される確率は8月10日時点で21%となり、5月中旬の75%近辺から大きく低下しました。

グレースケールの公式ブログでも、今年の成立確率は低く見えるとの認識が示されました。要因として挙げられたのは、上院の日程の混雑に加え、中間選挙を控えた政治日程です。法案審議の優先順位が下がれば、暗号資産市場を包括的に扱う枠組みづくりは先送りされやすくなります。

同ブログは、法案不成立でも業界全体が止まるわけではない一方、トークン化証券のルール整備や新たな資本形成ルートの整備が遅れると指摘しました。米国市場にとっての論点は、暗号資産そのものの存続ではなく、発行体や開発者、投資資金を国内に引き留められるかどうかに移りつつあります。

参考元:Grayscale
画像:Shutterstock