暗号資産(仮想通貨)市場は7月19日から20日午前にかけて、3銘柄そろって小幅に上昇しました。19日は狭いレンジで膠着し、20日午前に上値を試したものの、いずれも維持できずに押し戻されています。
週末にかけて中東情勢が緊迫し、20日朝に再開した原油市場では水準が切り上がりました。直前の金曜には米国株も下落しており、逆風が重なっています。それでも3銘柄は19日未明の安値を下回りませんでした。
ビットコイン、6万4000ドル台で横ばい|中東緊迫と原油急騰でも動かず
ビットコイン、2度の6万5000ドル乗せも続かず

BTC/USDT 1時間足チャート
ビットコインは19日0時台の6万4037ドルを安値に、午前11時すぎに6万4967ドルまで上昇しました。現在は6万4628ドル、24時間ではほぼ横ばいです。
20日午前3時すぎに6万4280ドルまで押し戻されたあと、9時台に6万5108ドル、10時台にも6万5029ドルと2度6万5000ドルに乗せましたが、いずれも維持できていません。上値は6万5000ドルの定着、下値は6万4300ドル近辺がそれぞれ意識されています。
イーサリアム、1900ドル手前で頭打ち

ETH/USDT 1時間足チャート
イーサリアムは19日1時台の1842ドルを安値に水準を切り上げ、20日9時台に1892ドルまで買われました。現在は1870ドルで、24時間で約0.6%高と3銘柄で最大の上昇率です。
ただし17日に割り込んだ1900ドルには、2日続けて手が届いていません。上げ幅が最も大きい銘柄で上値の重さが確認された点は、市場全体の頭の重さを映しています。
リップル、1.10ドルの回復には至らず

XRP/USDT 1時間足チャート
リップル(XRP)は19日0時台の1.0858ドルを安値に、期間の大半を1.09ドル台で推移しました。20日10時台に1.108ドルまで上げたものの、現在は1.09ドル台後半、24時間で約0.3%高です。
17日に割り込んだ心理的節目の1.10ドルは、一時回復したあと再び下回りました。固有の買い材料が出たわけではなく、市場全体のリスク許容が崩れなかったことに連れた形です。
原油高という新たな逆風でも下値は崩れず
週末の材料は中東情勢の緊迫です。米軍がイランの軍事目標への攻撃を続けるなか、18日にはイランがクウェートのミナ・アル・アハマディ石油施設を報復攻撃しました。中東とは別に、19日にはロシアのノヴォロシースク近郊でカスピ海産原油の積み出し施設もドローン攻撃を受けたと伝わっています。
供給不安から、20日朝に再開した原油市場ではWTIが17日終値の81ドル台から83〜84ドル台へ切り上がりました。株安はこれに先行しています。17日には前夜の米半導体株安を受けて日経平均が4.03%安の6万4141円と崩れ、同日の米国株もS&P500が1.01%安、ナスダックが1.40%安、VIXは18.77へ12.19%上昇しました。
ただし株安への反応は17日のうちに一巡しており、3銘柄はすでに下げた水準からの推移です。そのうえで19日以降は、原油高という新たな逆風が加わっても下値を切り下げませんでした。恐怖・強欲指数も17日の27から28へ改善しています。
もっとも週末のビットコイン現物の出来高は8344枚と平日の半分以下です。薄商いが値動きを抑えた面は否めず、連動が切れたと判断するには平日の商いを待つ必要があります。
株安の一服と原油の落ち着きが焦点
当面は中東情勢の推移と原油価格、そして米国株が落ち着きを取り戻すかどうかが、リスク選好の方向を左右しそうです。日本市場は20日が休場のため、本格的な値付けは同日の海外時間からとなります。
今週は28から29日のFOMCを控えたブラックアウト期間にあたり、FRB高官の発言はありません。主要な米経済指標も乏しく、23日の新規失業保険申請件数が数少ない材料です。据え置きは確実視されており、関心は9月の利上げ再開の有無に移っています。
注目ラインは、ビットコインが6万5000ドルの定着、イーサリアムが1900ドルの回復、リップルが1.10ドルの回復です。
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