トランプ氏の公式ミームコイン『Official Trump(TRUMP)』を購入した約148万ウォレットのうち、988,905ウォレットが2026年6月末時点で損失を抱えていることが分かりました。損失総額は38.1億ドルで、売却で確定した損失に加え、保有継続中の含み損も含みます。利益を計上したウォレットは492,285で、合計利益は40.4億ドルでした。購入者全体では小幅なプラスを保ちながらも、収益が一部の早期参加者に偏る構図が鮮明になりました。
TRUMPは2025年1月に立ち上がったミームコインです。Nansenの集計では、購入者の約3分の2が損失側に回りました。一方で、全体の純損益は2.36億ドルのプラスとなっており、勝ち組と負け組の差が大きい市場でした。
利益を得たウォレットの多くは、ローンチ直後に1ドル未満で取得していました。価格が急騰した局面で含み益や売却益を確保できたのに対し、その後に参入した購入者は高値圏でポジションを持ちやすく、価格下落の影響を強く受けた形です。
現在価格は1.76ドルです。ピーク時の75.35ドルから97%下落しており、後発の購入者ほど損失が膨らみやすい値動きになっていました。ミームコインは実用性やキャッシュフローではなく話題性や需給で価格が動きやすく、参入時期の差がそのまま損益の差につながりやすいことが、今回の集計でも表れています。
早期購入者に利益が集中した損益構造
今回の数字で目立つのは、購入者全体では黒字でも、多数のウォレットが損失を抱えている点です。少数ではない49万超のウォレットが利益を出している一方、その利益総額が損失総額をわずかに上回るだけにとどまり、全体のプラスは限定的でした。
この構図は、暗号資産(仮想通貨)市場でしばしば見られる初期流動性の偏在を映しています。取引開始直後は価格が低く、供給の多くが限られた参加者に集まりやすい半面、注目度の上昇とともに後から入る投資家の取得単価は急速に切り上がります。価格が反落すると、初期保有者の利益と後発組の損失が同時に残りやすくなります。
トランプ氏が年次財務開示で報告したTRUMP関連収入は6.36億ドルでした。これは同氏の暗号資産関連収入全体の3分の1強を占めます。ホワイトハウス報道官のアンナ・ケリー氏は、政権の行動は米国民の利益のためであり、米国を暗号資産の中心地にしたと説明しました。TRUMPミームコイン事業の代表者はコメントしていません。
今回の集計は、ウォレット単位で実現損益と含み損益を合算したものです。個別の購入時点や売買回数の差はあるものの、ローンチ後の値動きが、参加時期によって大きく異なる結果を生んだことは数字から明確に読み取れます。
参考元:The New York Times
画像:Shutterstock
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