暗号資産(仮想通貨)市場は6月10日から11日午前にかけて、米物価指標を見極める展開となりました。10日に発表される5月の消費者物価指数(CPI)を前に上値の重い地合いが続き、ビットコインは一時6万ドル割れをうかがう水準まで下押ししました。
しかしCPIでFRBが重視するコア指数の伸びが市場予想を下回ると、過度なインフレ警戒が和らぎ、安値からの買い戻しが流入。ビットコインとイーサリアムは下げ渋りから小幅高に転じ、3銘柄はそろって主要なサポートを維持しています。
BTC、6万1000ドル台で推移|CPI通過も方向感戻らず、焦点は本日のPPIと来週のFOMCへ
BTC、6万ドル付近まで下落後に6万2000ドル台へ反発

ビットコインは期間序盤、CPI待ちの様子見ムードのなかで6万2000ドル台での推移が続きましたが、発表を前にリスク回避の売りが優勢となり、日本時間10日夕方には一時6万882ドルと、心理的節目の6万ドル割れをうかがう水準まで下落しました。その後はコア指数の鈍化を受けて買い戻しが入り、6万2000ドル台を回復しています。
現在は6万2028ドルと24時間でわずかに上昇しました。下値メドは6万ドル、上値メドは6万4000ドルの回復が意識されます。
ETH、1600ドルまで売られ1634ドルへ持ち直し

イーサリアムもビットコインに連動し、リスク回避の流れのなかで上値の重い展開でした。10日深夜にかけて1679ドルをつけた後はじり安となり、11日朝方には1606ドルまで売られましたが、その後は買い戻しに支えられて持ち直しています。
現在は1634ドルで、当面は1600ドルの維持と1700ドルの回復が焦点となります。
XRP、1.09ドルまで下落後に下げ渋り

リップルは3銘柄のなかで相対的に弱く、期間中に1.16ドルから水準を切り下げ、1.09ドル付近まで下落しました。その後は下げ渋ったものの戻りは限られ、現在は1.11ドルと24時間では小幅安にとどまっています。心理的節目の1.10ドルを維持できるかが、当面の下値の目安となります。
米5月CPIでコア指数が予想下回り、過度なインフレ警戒が後退
今回の下げ渋りと反発の主因は、注目された米5月CPIの内容です。ヘッドラインは前年比+4.2%と2023年4月以来の高水準でしたが、これはイラン情勢に伴うエネルギー価格の急騰が押し上げた面が大きく、FRBが政策判断で重視するコア指数の前月比は+0.2%と市場予想(+0.3%)を下回りました。
インフレ加速への過度な警戒が和らいだことで、発表前まで優勢だったリスク回避の売りが一服し、6万ドル割れを目前に控えたビットコインを中心に買い戻しが広がりました。
来週のFOMCが次の焦点
市場の関心は、来週6月17日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)に移ります。コアインフレが依然として高止まりするなか、FRBが利下げに慎重な姿勢を続ければ、暗号資産には改めて上値の重しとなりかねません。
直近では11日のECB理事会の結果も手掛かりとなります。価格面では、ビットコインの6万ドル、イーサリアムの1600ドル、リップルの1.10ドルをそれぞれ維持できるかが、下げ止まりを見極める目安となります。
