6月7日から8日にかけて、暗号資産市場は前週の急落から反発しました。ビットコインは6月5日に一時6万ドルを割り込み、2024年10月以来の安値圏まで売り込まれていましたが、行き過ぎた下落の反動で押し目買いが流入。ビットコインの反発を起点に、イーサリアムやリップルも安値圏から切り返し、主要銘柄はそろって値を戻しています。
もっとも、米長期金利の高止まりという下落の根本要因は残っており、今回の戻りはあくまで売られ過ぎの修正局面との見方が優勢です。戻りが出来高を伴っていない点もあり、市場では本格反転かどうかを慎重に見極める空気が続いています。
BTC、6万ドル防衛で6万3000ドル台へ反発 |極度の恐怖の中、上値は6万4000ドルが試金石
ビットコイン、6万ドルから6万3千ドル台へ反発

BTC/USDT 1時間足チャート
ビットコインは6月7日朝に6万423ドルまで下押しし、前週からの下落で底値を探る展開が続いていました。しかし短期的な売られ過ぎ感が意識されると買い戻しが入り、8日午前には6万3739ドルまで上昇。期間の安値からは約5%戻し、現在は6万3135ドル付近で推移しています。
目先は、6万3500ドル前後を明確に上抜けて定着できるかが反発の持続力を測る分岐点となります。一方で下値は、いったん割り込んだ6万ドルが心理的な支持帯として意識されており、ここを再び割れるようだと下落再開への警戒が強まりそうです。
イーサリアム、1547ドルから1700ドル手前まで戻す

ETH/USDT 1時間足チャート
イーサリアムは7日に1547ドルの安値をつけた後、ビットコインの反発に追随して戻り足を強めました。8日午前には1706ドルまで上昇し、現在は1684ドル近辺で推移しています。安値からの上昇率は約9%と主要銘柄のなかで最も大きく、下げがきつかった分だけ戻りも鋭くなりました。
当面は1700ドルを回復して維持できるかが焦点で、これを固められれば一段の戻りに向けた地合いが整います。逆に1700ドルを前に伸び悩むようだと、上値の重さが意識される展開となりそうです。
リップル、1ドルから1.16ドルへ最も早く回復

XRP/USDT 1時間足チャート
リップルは7日に1.079ドルまで売られましたが、その後の戻りは3銘柄で最も速く、足元は高値圏の1.16ドル前後まで回復しています。下げが浅く戻りも早い相対的な底堅さの背景には、独自の資金流入があるとみられます。ビットコインやイーサリアムのETFから資金が流出するなかでも、XRP関連のETFには5月に過去最高水準の資金が流入していました。
加えて、暗号資産の規制を明確化するCLARITY法への期待も下支え材料です。同法案は上院銀行委員会を通過しており、成立すれば機関投資家の資金流入が一段と進むとの見方が、下落局面でもXRPの買い意欲を支えています。
売られ過ぎの反動が主因、出来高は伴わず
今回の反発の主因は、前週の急落で強まった売られ過ぎの反動です。急落時にはビットコインのRSI(相対力指数)が一時24、リップルは18.6と、一般に売られ過ぎとされる30を大きく下回る水準まで低下しており、短期筋の買い戻しと押し目買いを誘発しました。
ただし、相場を取り巻くマクロ環境が好転したわけではありません。前週の強い米雇用統計を受けて米長期金利は高止まりし、30年債利回りは一時5.2%と2007年以来の高水準に達しています。
金利とドルの高止まりはリスク資産の重しであり、今回の戻りが出来高の細いなかで進んでいることからも、本格的な反転とみるには時期尚早との慎重な見方が残ります。
焦点は6万3500ドル定着とFOMC
市場の目線は、今回の反発が一時的な戻りで終わるか、底入れにつながるかに移っています。当面はビットコインの6万3500ドル上抜けと、イーサリアムの1700ドル、リップルは1.2ドルの回復が反発持続の試金石です。
マクロ面では米長期金利の動向に加え、6月17日に控えるFOMC(が最大の注目材料となります。政策金利は据え置きが濃厚とみられるものの、声明やパウェル後任のウォーシュ議長による発言が今後の利下げ観測を左右し、リスク資産の地合いを大きく動かす可能性があります。
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