ビットコイン(BTC)は2026年5月8日の時点で8万ドル前後での推移となっています。直近24時間で8万2500ドルまで上昇する場面がありましたが、200日移動平均線群に跳ね返され、その後8万0900ドル付近まで下落、本稿執筆時点では再び8万ドルの心理的節目を巡る攻防となっています。
市場では本日21:30に発表される米4月雇用統計への警戒感から、上値追いを手控える動きが優勢になりました。
値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート
直近24時間のレンジは8万2500ドル〜7万9700ドル前後となりました。日本時間5月7日の昼から夕方にかけて米国市場の取引時間帯に入ると、買いが先行して8万2500ドル付近まで上昇する場面がありましたが、200日線ゾーンで跳ね返され、夜間にかけて8万0900ドル付近まで失速しました。
その後8万1500ドル前後に戻したものの、本日朝にかけて再び8万ドル割れ近辺まで軟化しています。短期的に市場が意識した価格帯は、上値が8万2200〜8万2500ドル、下値が8万0900〜8万1000ドルでした。
相場を動かした背景
200日移動平均線テストの不成立
直近24時間で最も値動きを規定したのは、200日移動平均線ゾーンでのテクニカル拒絶です。5月7日に8万2500ドル付近まで上昇した局面では、200日EMAが8万2228ドル付近、200日SMAが8万3300ドル付近に並んでおり、この集中ゾーンで戻り売りが優勢となりました。
BTCは2025年10月以来、200日SMAを終値で上抜けできていない状況が続いており、今回もそのパターンが繰り返された格好です。チャネル上限と長期トレンド指標が重なるゾーンを越えられなかったことで、利益確定売りや戻り売りが入り、その後の下押しに繋がったとみられます。
ビットコインテクニカル分析
日足チャート分析

日足では、2月安値の6万3000ドル付近を起点とする上昇チャネルの上限と、200日線群が重なるゾーンに到達した状態です。中長期では底打ち反発からの戻り基調にありますが、200日SMAの8万3300ドル付近を終値で上抜けるまでは、戻り売り優勢の地合いが続きやすい局面です。
上値メドは200日SMAの8万3300ドル、これを突破できれば8万4700〜8万9500ドルが視野に入ります。下値メドは7万8900ドル、ここを割り込むと7万5000ドル方向へのリスクが意識されます。
4時間足チャート分析

4時間足では、8万2500ドルでの戻り売りと8万ドル台前半での買い戻しが交錯し、方向感の出にくい動きが続いています。直近の押し目買いは8万0900ドル付近で機能しましたが、戻り高値は切り下がる傾向もみられ、レンジ寄りの推移となっています。
中期の上値メドは8万2200〜8万2500ドル、下値メドは8万ドル、その下は7万9000ドルです。出来高を伴った8万2500ドルブレイクが上昇トレンド継続の条件、8万ドル維持が押し目買いの前提条件となります。
1時間足チャート分析

1時間足の短期トレンドは弱含みの調整局面に入っています。直近の動きでは8万2500ドルの上値抵抗と8万0900ドル前後のサポートが意識されてきましたが、本日朝にかけては8万ドル割れ近辺まで下押ししました。
短期トレーダーが当日見るべきラインは、心理的節目の8万ドルと、200日EMAの8万2200ドルです。直近のサポートは8万ドル、7万9700ドル、7万8900ドル、レジスタンスは8万1500ドル、8万2200ドル、8万2500ドルとなっています。
デリバティブ動向
OI・清算動向
ビットコイン先物のOI(未決済建玉)は約598〜608億ドル規模で推移しており、直近1週間では漸増基調にあります。直近24時間の清算は約1億600万ドル規模で、ロング偏重の清算が中心となりました。資金調達率は無期限先物でわずかにマイナス(-0.0019%付近)となっており、ロング側が手数料を受け取る構造です。
先物では参加者の約63%がショート寄りとなっており、ポジショニングはショート過多の状態にあるとみられます。短期トレード上は、雇用統計の発表前後でOIと資金調達率が急変動する可能性があり、レバレッジを抑えた管理が望ましい局面です。
注目清算ライン

注目すべき清算ラインは、上方が8万2200〜8万3300ドルの200日線ゾーンで、ここにはショート清算の集中域があるとみられます。下方では7万8000ドル付近に約13億5000万ドル規模のロング清算クラスターが指摘されています。
8万2200ドルを上抜ければショートスクイーズによる短期的な急騰が起きやすく、逆に7万8000ドルを割り込むとロング清算カスケードが連鎖するリスクがあるため、トレーダーとしては両方向の清算ラインに価格が近づく局面で警戒を強めたい状況です。
ETF動向
米現物BTC ETFへの資金流入は、5月入り後も堅調に続いています。5月1日に6億3000万ドル、5月4日に5億3200万ドル、5月5日に4億6700万ドルの単日流入を記録し、週合計では10億ドル超と1月以来の規模となりました。BlackRockのIBITが流入の中心となっており、3営業日で約7億2000万ドルを集めています。
BTC残高換算では3万3000〜3万5000BTCがスポット供給から吸収された計算となり、現物の供給逼迫が下値支持の構造的要因として働いています。今回の200日線拒絶後も8万ドル割れ近辺で買い戻しが入りやすかった背景には、このETFビッドの存在があるとみられます。
本日のデイトレ注目材料
本日のメインイベントは、日本時間21:30に発表される米4月雇用統計です。市場予想は雇用者数で+5万5000〜+7万人、失業率4.3%維持、平均時給が前月比+0.3%となっており、5月6日のADPが+10万9000人と予想を上回ったことで上振れの可能性も意識されています。
雇用が予想を大きく上回ればドル高・米金利上昇でBTCの上値が重くなる一方、予想を下回れば6月以降の利下げ織り込みが進みBTCへの追い風となるシナリオが交錯します。短期市場のテーマはNFPの結果と、それに伴う米金利・ドル・FRB利下げ見通しの再評価、そして200日線(8万2200〜8万3300ドル)突破の可否となります。
上方向の焦点は8万2200ドル(200日EMA)で、ここを突破できれば次の節目は8万3300ドル(200日SMA)、さらに8万4700ドルが視野に入ります。下方向の焦点は心理的節目の8万ドルで、ここを維持できるかが押し目買いの可否を分けるラインです。割れた場合は7万9700ドル、7万8900ドル、その下は7万5000ドル方向へのリスクが意識されます。短期トレーダーは、NFP発表直後の8万ドル維持と8万2200ドル奪還の可否を中心に、両方向の清算ラインへの接近に注意したい局面です。
まとめ
直近24時間のBTCは、200日線群での戻り売りに押される一方、ETFの継続流入が下値を支える構図となりました。本日のNFPの結果次第で、200日線突破による上昇トレンド入りか、8万ドル維持失敗による調整深押しかが分かれる重要な局面に差し掛かっています。
短期的には8万ドルの維持と8万2200ドル奪還の可否が、今日のBTC相場の行方を占う最大の焦点となりそうです。
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