日本取引所グループJPXの山道裕己CEOが、暗号資産(仮想通貨)ETFの上場を2027年までに実現できる可能性があるとの認識を示しました。対象はビットコインとイーサリアムを中心に想定し、資産運用会社の関心も強いとしています。
東京証券取引所を傘下に持つ国内最大の取引所運営会社が具体的な時期に言及したことで、日本市場でも暗号資産の制度化が一段と現実味を帯びてきました。
山道氏は4月30日に公開されたインタビューで、法整備と税制面の進展があれば、暗号資産ETFは2027年までに上場可能との見方を示しました。米国で現物型ETFが資金を集めた流れを踏まえ、日本でも同様の商品設計を検討している構図です。
BTCとETHに絞った上場構想
今回の発言で特徴的なのは、対象資産がビットコインとイーサリアムに絞られている点です。暗号資産市場には多数の銘柄がありますが、時価総額や流動性、国際的な認知度を踏まえると、この2銘柄は機関投資家向け商品として最も組成しやすい領域です。
ETFは、証券口座を通じて売買できる上場投資信託です。暗号資産を直接保有せずに価格連動の投資機会を得られるため、秘密鍵の管理や取引所口座の開設といった手間を避けたい投資家にとって使いやすい仕組みです。年金基金や投資信託、金融機関などが参加しやすくなる点でも、市場の裾野を広げる効果があります。
JPXは東京証券取引所を運営しており、株式やETFの上場インフラを担っています。その運営主体が暗号資産ETFを視野に入れたことで、これまで暗号資産交換業者の枠内で扱われてきた商品が、証券市場の器に載る可能性が出てきました。売買の場が変わることは、投資家層の変化を意味します。
もっとも、現時点でJPXが正式な上場計画を公表したわけではありません。具体的な商品設計や上場審査の条件、現物保管の方法、価格算出の基準などは明らかになっていません。示されたのは、制度面の前進を前提にした時間軸と、BTC・ETHを軸に据える方向性です。
参考元:bloomberg
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