欧州委員会は3月4日、総額8000億ユーロ規模の「欧州再軍備計画(ReArm Europe)」を打ち出しました。4年間で加盟国の国防支出を引き上げる内容で、財政規律の緩和と1500億ユーロの防衛融資を組み合わせます。
巨額の財政拡張がユーロ圏の国債増発と金利上昇を促すなか、総供給量が2100万枚に固定されたビットコインが、法定通貨の希薄化に備える資産として改めて意識されています。
財政規律の緩和でユーロ圏の資金調達構造が変わる
計画を公表したウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員長は、欧州がかつてない規模の安全保障上の危険に直面しているとして、防衛投資の大幅な積み増しを訴えました。計画の中核には、加盟国の国防費をGDP比3.5%へ引き上げる方針があります。
同時に、EUの財政ルールである安定成長協定については、国防支出のうちGDP比1.5%分を算定対象から外す仕組みを示しました。歳出を増やしても財政赤字規律に直ちに抵触しにくくなるため、各国は国債発行を通じて防衛費を積み増しやすくなります。
EUレベルでも資金調達を進めます。欧州委員会は1500億ユーロの防衛融資を提案しており、加盟国は共同調達や防衛産業向け支出にこの資金を活用する想定です。各国財政とEU債務の双方から資金が供給される構図で、ユーロ圏の債券市場には新たな発行圧力がかかります。
その影響は金利に表れ始めています。ドイツでは「債務ブレーキ」の緩和を通じて国防費とインフラ投資の拡大が進み、10年国債利回りは3%に迫る水準まで上昇しました。安全資産とされるドイツ国債の利回り上昇は、財政拡張を市場が織り込み始めたことを示す動きです。
金利上昇は、国債を増発すれば無条件で資金を吸収できるわけではないことも意味します。発行残高が膨らむほど、投資家はより高い利回りを求めやすくなり、通貨の信認や財政の持続性が資産選別の材料になりやすくなります。
参考元:reuters
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