ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントは4月14日、米証券取引委員会(SEC)に「Goldman Sachs Bitcoin Premium Income ETF」の予備目論見書を提出しました。暗号資産(仮想通貨)ビットコインを直接保有せず、既存のスポット型ビットコインETPとそのオプションを組み合わせて収益獲得を目指す設計です。
現物連動型ETFの値上がり益を追う商品とは異なり、オプション売却によるプレミアム収入を前面に出した点が特徴です。ウォール街の大手が、ビットコイン関連商品を「保有する商品」から「収益を取りにいく商品」へ広げ始めた形です。
ビットコインの値上がり益より定期収入を狙う設計
提出文書では、同ETFが純資産の80%以上をビットコインへのエクスポージャーを持つ金融商品に投資すると示しました。対象には、スポット型ビットコインETP、ビットコインETPのオプション、ビットコイン指数に連動する商品が含まれます。
運用の中核になるのは、保有するビットコイン関連ETPに対してコールオプションを売るカバードコール戦略です。ETFはオプションの買い手からプレミアムを受け取り、これを現在収入として積み上げます。その代わり、ビットコイン価格が大きく上昇した局面では、値上がりの取り分が一定程度制限されます。
この仕組みは、現物価格の上昇をそのまま追いかけるスポット型ETFとは性格が異なります。上昇局面での取りこぼしと引き換えに、価格が横ばいの局面や緩やかな値動きの局面で収入を得やすくする構造で、株式市場では高配当・インカム志向の投資家向け商品として広く使われてきた手法です。
申請文書には、FLEX Optionsや店頭デリバティブ(OTCオプション)を活用できることも盛り込まれました。ビットコインを直接保有しないため、暗号資産そのものの保管や移転に伴う実務を避けつつ、既存の証券商品を通じて間接的にビットコインの値動きへ接続する設計になっています。
既存のプレミアムインカム戦略をビットコインに広げる
今回の申請は、ゴールドマン・サックスがすでに展開しているプレミアムインカム型ETFの延長線上にあります。同社はナスダック100などを対象に、オプション売却で収入を積み上げる商品を運用しており、その枠組みをビットコイン関連資産に移した格好です。
この点は、伝統金融の大手が暗号資産を特別な別枠商品として扱う段階から、既存の運用技法をそのまま適用する段階に進んだことを示しています。ビットコインを単に値上がりを狙う資産として見るのではなく、オプション市場を含めて収益源として組み込む発想が前面に出ています。
参考元:CoinDesk
画像:shutterstock
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