米ステーブルコイン大手テザーが、米ドル連動型ステーブルコイン『USDT』の完全財務諸表監査に向け、監査法人としてKPMGを採用したことが分かりました。
テザーは3月24日にBig Fourの会計事務所と契約したと公表しており、英フィナンシャル・タイムズ(FT)は27日、その相手先がKPMGだと報じました。
テザーの公式発表によると、今回の監査は同社にとって初の「完全な独立財務諸表監査」です。対象は準備資産の残高確認にとどまらず、資産と負債の整合性、内部統制、財務報告システムまで含む包括的なレビューです。
同社のサイモン・マクウィリアムズCFOは発表文で、「当社はすでにBig Four監査基準で運用しており、監査は実施される」と述べました。パオロ・アルドイーノCEOも、透明性と説明責任の強化を打ち出しています。
USDTは暗号資産(仮想通貨)市場で決済や資金移動の基盤として広く使われており、その発行体がどの水準の監査を受けるかは、利用者だけでなく取引所や機関投資家にとっても判断材料です。
テザー、4大会計事務所と契約|ステーブルコインUSDT初の完全監査で透明性を強化
USDT、証明業務から完全監査へ 確認範囲が大幅拡大
月次の証明業務と完全監査の違いは、確認の深さにあります。証明業務は、特定時点の残高や提出資料が整合しているかを確認する性格が強い一方、完全財務諸表監査では、会社全体の財務情報が適切に作成されているか、内部の管理体制が機能しているかまで検証対象です。
今回FTが報じた内容では、KPMGが監査を担い、PwCが内部システムや統制の準備支援に関与しているとされます。監査法人が財務諸表を点検するだけでなく、その前段で報告体制や統制環境を整える作業が進んでいる形です。
USDTの流通規模は、テザーの発表や各報道によると約1840億〜1850億ドルです。暗号資産市場で最も流通量の大きいステーブルコインの一つであり、この規模の資産・負債に対してBig Fourによる完全監査が行われることになれば、市場インフラとしての位置付けを示す材料です。
参考元:theblock
画像:shutterstock
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