Solana(ソラナ)財団は3月24日、企業や機関投資家向けの開発基盤「Solana Developer Platform(SDP)」を正式発表しました。Mastercard、Western Union、Worldpayを初期ユーザーとして迎え、ステーブルコイン決済や国際送金、加盟店向け決済といった金融アプリケーションを、暗号資産(仮想通貨)の専門知識がなくてもSolana上で構築しやすくする狙いです。
ブロックチェーンの導入で障壁になりやすかったノード接続、ウォレット、本人確認、法令対応、入出金経路を一つのAPI群にまとめた点が特徴で、伝統的な決済・送金大手が実務用途で使い始める段階に入ったことを示す動きです。
Solana向けSDP、発行・決済機能を提供
SDPは、20社超のインフラ事業者を単一のインターフェースに統合した、完全APIベースのツールキットです。対象は企業や金融機関で、Solanaの内部構造を深く理解していなくても、発行や決済の機能を組み込めるよう設計されています。
ローンチ時点で提供されるのは「Issuance」と「Payments」の2モジュールです。Issuanceでは、トークン化預金、GENIUS準拠のステーブルコイン、トークン化された現実資産の発行に対応します。Paymentsでは、法定通貨とステーブルコインをまたぐB2B、B2C、P2Pの送金フロー、オンランプ・オフランプ、オンチェーン取引を扱えます。
企業側から見ると、これまで個別に組み合わせる必要があった部品を、まとめて利用できる形にした構成です。Solana Foundationは、ノード、ウォレット、コンプライアンス、ランプの各機能を一度接続すればフルスタックで使えると説明しています。KYC、KYB、トラベルルールといったエンタープライズ向けの法令対応も組み込まれています。
Solana Foundationでデジタル資産プロダクト責任者を務めるCatherine Gu氏は、企業が「数カ月ではなく数週間で」金融プロダクトを立ち上げられるようにする考えを示しました。
許可設定やプライバシー機能を持つSolanaのトークン拡張にも対応し、AnthropicのClaude CodeやOpenAIのCodexといったAIコーディング環境からも利用できるようにした点も示しています。
SDPの初期ユーザーにマスターカードら3社
初期ユーザー3社の用途は、それぞれ異なります。Mastercardはステーブルコイン決済、Western Unionはクロスボーダー送金、Worldpayは加盟店向け決済と決済清算、トークン化資産の領域でSDPを活用します。
Mastercardでブロックチェーン・デジタル資産部門のエグゼクティブ・バイスプレジデントを務めるRaj Dhamodharan氏は、規制に沿った形でデジタル資産の利用を広げるには、企業が使いやすいインフラが重要だとの認識を示しました。決済ネットワーク大手が、ステーブルコインの清算基盤としてSolana上の開発環境を試す意味は小さくありません。
Western Unionでデジタル資産部門バイスプレジデントを務めるMalcolm Clarke氏は、国際送金の分野で新しいインフラを探る姿勢を示しました。送金業務では、着金までの時間、各国通貨との接続、規制対応が同時に問われます。SDPはそのうち、オンチェーン処理と法定通貨の出入り口を一体で扱える点が評価されたとみられます。
Worldpayで暗号資産パートナーシップ責任者を務めるAhmed Zifzaf氏は、加盟店決済やトークン化資産のユースケースに触れました。カード決済やオンライン決済の現場では、利用者がブロックチェーンを意識せずに使えることが前提になります。裏側の処理だけをオンチェーン化し、表側の体験を変えずに新しい決済手段を組み込めるかが焦点になりそうです。
参考元:coindesk
画像:shutterstock
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