台湾法務部が保有するビットコインが210.45BTCに達し、政府機関としては世界第8位の規模となることが明らかになりました。これは2025年10月31日時点の公式記録で、テック系議員として知られる葛如鈞(Ko Ju-Chun)氏の情報公開請求に対する回答で判明したものです。当時のレートで換算すると約1,800万ドル相当になり、台湾政府が予想以上に大量のビットコインを握っていたことに市場関係者も驚きを隠せません。
これらのビットコインは金融犯罪や不正なデジタル資産活動に関連する事件で押収されたものです。台湾では過去2年間、仮想通貨取引所BitShineを舞台とした詐欺事件(被害額12億7,000万台湾ドル超)や、カンボジア拠点のPrince Groupによる国際詐欺ネットワーク(資産押収額45億台湾ドル)といった大規模事件が相次いでおり、押収資産にはビットコインのほか、USDT約1,746万枚(約5億6,000万台湾ドル相当)やイーサリアム約2,430枚など、合計約40億円に達する仮想通貨が含まれています。
注目すべきは、法務部が現時点でこれらの資産を「競売待ち」の状態として保管しており、即時売却や法定通貨への換金計画を明示していない点です。台湾では2025年第1四半期に金融監督管理委員会(FSC)主導で民間銀行による仮想通貨カストディの試験運用が始まる予定で、没収資産の管理体制も刷新される可能性があります。葛議員は先月の質疑で「仮想資産はもはや投機的商品ではなく、国家安全保障と金融主権の新たな戦場だ」と発言しており、戦略的備蓄としての活用も議論の俎上に載せています。果たして台湾は保有ビットコインを売却するのか、それとも国家資産として保持し続けるのか、今後の動向が世界から注目されそうです。