デジタル資産カストディ大手のHex Trustが、Solanaブロックチェーン上でWrapped XRP(wXRP)を発行することが明らかになりました。12月11日から13日にアブダビで開催されたSolana Breakpoint 2025で発表されたこの取り組みは、XRPの活用範囲を大きく広げるものとして市場関係者の注目を集めています。
XRPはこれまで時価総額上位に位置しながらも、スマートコントラクト機能が限定的だったため、DeFi領域での活用が制約されてきました。今回のwXRP導入は、XRPの巨大な資本プールをSolanaの高速DeFiエコシステムに接続する橋渡し役として機能します。
LayerZero OFT標準で流動性分断を解消
今回の実装で特に注目すべきは、LayerZeroのOFT(Omnichain Fungible Token)標準を採用している点です。従来のブリッジでは、使用するブリッジごとに異なるラップトークンが発行され流動性が分断される問題がありましたが、OFT標準により複数のブロックチェーン間で統一されたトークンとして流通できるようになります。
Hex Trustはシンガポール金融管理局(MAS)とドバイ(VARA)から正式なライセンスを取得しており、XRPL上のコールドストレージで原資産を1対1で保管します。この規制準拠の体制が、機関投資家の参入を後押しする大きな要因となるでしょう。
初日から1億ドル超の流動性、主要DeFiプロトコルに統合
wXRPはローンチ初日から1億ドル以上の流動性を確保する見通しで、Orca、Jupiter、Kamino Financeといった主要プロトコルへの統合が進んでいます。OrcaのWhirlpools機能では集中流動性を活用し、Kamino FinanceではwXRPを担保にした貸借や利回り獲得が可能になります。これまでウォレットに眠っていたXRPが、初めて「生産的な資本」として活用できる環境が整うわけです。
興味深いのはRipple社の姿勢の変化です。Breakpoint 2025に登壇したGlobal Partner Success LeadのLuke Judges氏は「Solanaは完璧ではないが、実用主義とスピードにおいてXRPが学ぶべきものがある」と発言し、従来の対立姿勢から協調路線へ転換しました。CTOのDavid Schwartz氏も「XRPのエコシステムが増えることは良いことだ」と述べ、wXRPの展開を機会として捉えています。
さらにRippleのステーブルコイン「RLUSD」との連携も視野に入れられており、Solana上で24時間稼働する規制準拠のXRP/USD取引環境の構築が現実味を帯びています。この展開は、XRPを決済専用トークンから多様なDeFi活用が可能な資産へと変貌させる転換点として、2026年に向けた市場の新たな潮流を示すものと言えるでしょう。
参考元:coindesk