大手取引プラットフォームによると、昨今の仮想通貨の弱気相場により、中古高級時計の供給が増加している。

供給が増えた結果、ロレックスやパテックフィリップといった主要ブランドの人気モデルの価格が下落しているという。

仮想通貨の暴落が高級時計の中古価格に打撃

世界最大の高級時計取引プットフォームを提供する独Chrono24が、昨今の仮想通貨の暴落が高級時計の中古価格に影響を与えているとの調査結果を発表した。

ロレックスのデイトナやパテックフィリップのノーチラスなどの中古市場で人気の高い高級時計の供給が、「現在はるかに多くなっている」とChrono24は説明している。

またレポートには、最高価格帯の高級時計の価格が低下していることは、中古高級時計市場がペースを失い始めていることを示唆しているとの指摘がある。

昨年末までの仮想通貨の高騰により、高級時計を購入するような「新しい層」が生まれ、需要の高まりでトップブランドのモデルの価格がかつてないほど上昇したが、仮想通貨価格が下落に転じ暴落へと至ったことで、この「層」は現在市場から撤退しつつあるという。

しかし、一部の最高価格帯の高級時計が値下がっている一方で、取引プラットフォーム全体での取引量は好調であり、2022年上半期に50%以上取引量が増加したという。

パテックフィリップのノーチラス5711Aの価格は全四半期の24万ドル(約3200万円)から現在の19万ドル(約2530万円)まで値下がりしたが、カルティエやブライトリングの時計は多くのモデルの価格が上昇している。

仮想通貨と高級時計の関係

実は仮想通貨と高級時計の間には、今回明らかになった価格の関連性の他に、「共に歩んできた歴史」とでも言うべきものがある。

5月、スイスの高級時計メーカーであるタグ・ホイヤーは、仮想通貨決済の導入を発表している。

また6月には、同じくスイスのメーカーであるウブロが、仮想通貨で購入できる新作限定モデル「ビッグ・バン・ウニコ エッセンシャルグレー」を発売した。

\無料アプリを使って/

仮想通貨のニュースを逃さずチェック