分散型金融(DeFi)大手Aaveは、低利用の資産リザーブ50件と満期を迎えたPendle PT 21件、加えてSonicやScrollなど6つの小規模展開全体を段階的に廃止する提案をガバナンスに提出しました。
対象となる供給資産は9,810万ドル、債務は1,560万ドルです。運用負荷と技術的な管理コストを抑え、高利用市場に注力する整理として位置づけています。
提案は7月29日から30日ごろ、Aave GovernanceフォーラムにARFCとして投稿されました。
提案者はリスクサービスプロバイダーのLlamaRiskで、Aave創業者のStani Kulechov氏も7月30日、低採用資産リザーブ50件と6展開の廃止を公表しました。
対象は11のAave V3展開にまたがる50の低採用リザーブと、21の満期Pendle PTです。
これとは別に、Sonic、Scroll、zkSync、Metis、Soneium、Aptosの6展開については、各チェーン上の展開全体を廃止対象とし、計25リザーブが含まれます。
影響額の内訳は、個別リザーブ側が供給8,530万ドル、債務1,150万ドル、展開全体の廃止側が供給1,280万ドル、債務410万ドルです。
Aaveとしては一部の資産やネットワークに残っていた少額の流動性や借入残高を整理し、監視対象を減らす形になります。
凍結と上限縮小で廃止を段階的に実施
廃止の手順は、まず対象リザーブを凍結し、新規の供給や借入が広がらないようにします。
そのうえで供給上限と借入上限を1に設定し、事実上、新規利用を止めながら既存ポジションの解消を促す設計です。
借入可能な資産には、準備金比率にあたるReserve Factorの引き上げも適用します。必要に応じて金利モデルも引き上げ、借入を維持し続けるコストを高めることで残高の縮小を進めます。
展開全体を閉じる6ネットワークでは、Reserve Factorを99%、ベースレートを5%に設定する方針です。
Aaveがこうした整理を進めるのは、収益に比べて維持負担が大きい市場を減らすためです。
各リザーブや展開を維持するには、価格オラクルの整備、清算対応、継続的なリスク監視といった固定的な運用業務が必要になります。
利用水準が低い市場でも同様の管理が求められるため、Aave Risk Frameworkの基準に照らして採算性と安全性の両面から見直した格好です。
Kulechov氏は、今回の廃止は運用面、技術面、経済面のリスクを減らし、高価値市場の成長に注力するためのものだと説明しました。
参考元:公式