暗号資産(仮想通貨)市場は6月18日から19日午前にかけて、前日からの下げが反発せず続落となりました。利下げ期待の後退を背景に米ドルが約1年超ぶりの高値圏へ続伸し、金利を生まない暗号資産には逆風が続いています。
同じ時間帯に米国株がイラン和平への期待やハイテク買いで上昇したのに対し、暗号資産だけが取り残されて水準を切り下げた点が目立ちました。3銘柄は19日未明に一段安となり、そろって窓内の安値を更新しています。
BTC、6万2000ドル台へ下落|トランプ氏、イラン停戦合意も全時間足で移動平均線割れ
ビットコイン、6万2000ドル台へ続落

BTC/USDT 1時間足チャート
ビットコインは18日未明に6万5995ドルを付けた後、夕方に一時6万4500ドル付近まで戻す場面もありましたが、買いは続かず、19日未明には下げ足を速めました。
午前1時ごろに窓内安値の6万2304ドルまで下落し、6万3000ドルを割り込んでいます。その後は下げ渋り、現在は6万2963ドル(約1015万円)と24時間で2.5%安です。この安値は200週移動平均(約6万2258ドル)とほぼ重なっており、ここを保てるかが下げ止まりの分かれ目となります。
イーサリアム、1700ドル割れで1674ドルへ下落

ETH/USDT 1時間足チャート
イーサリアムも似た足取りでした。18日未明の1785ドルを高値に、夕方は下げ渋ったものの戻りは限られ、19日未明にかけて一段安となり、窓内安値の1674ドルまで売られました。その後は小幅に持ち直し、現在は1711ドル(約27.6万円)と24時間で2.5%安です。1700ドルを保てるかが目先の支え、1800ドル回復が地合い改善の手掛かりとなります。
リップル、1.14ドルへ続落で下落率最大

XRP/USDT 1時間足チャート
リップル(XRP)は3銘柄で最も下げがきつくなりました。18日に1.21ドル台を付けた後、いったん下げ渋る場面はあったものの買いは入らず、19日未明に窓内安値の1.14ドルまで売られています。現在は1.15ドル(約185円)と24時間で3.3%安です。値動きの大きい高ベータ銘柄として地合い悪化をより強く受けたとみられ、銘柄固有の要因は確認できていません。1.20ドルの回復が戻りの目安となります。
ドル高続伸で「株高でも独り負け」、未明の清算が下げを増幅
今回の続落の主因は、利下げ期待の後退に伴うドル高の進行です。米ドル指数(DXY)は約100.7と1年超ぶりの高値圏へ続伸し、米2年債利回りも4.18%近辺へ上昇しました。
注目されるのは、米国株がイラン和平への期待やハイテク株買いで反発したのに対し、暗号資産だけが買われなかった点です。和平の進展はすでに織り込まれて好材料になりにくく、無利回りで高ベータの暗号資産は「株高でも独り負け」となりました。
さらに19日未明には買い持ちの強制清算が下げを増幅し、一部集計では24時間で約5.8億ドル、その大半がロングの投げとされます。現物ETFも6週連続で流出し(18日は約1.1億ドル)、押し目買いが乏しいなかで安値更新につながりました。
焦点はドルの動向と6月下旬のPCE物価指数
市場の関心は、引き続きドルと米金利の動向です。利下げ期待の後退でドル高が続けば、暗号資産には上値の重しとなりかねません。
日本時間6月下旬に発表される5月の個人消費支出(PCE)物価指数が強い内容となれば、利下げ期待の後退が一段と進み、高金利の長期化観測がドル高を後押しする可能性があります。
市場心理は「極度の恐怖」を示しており、当面は荒い値動きも想定されます。価格面では、ビットコインの6万2000ドル、イーサリアムの1700ドル、リップルの1.14ドルを維持できるかが、下げ止まりを見極める目安です。
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