暗号資産(仮想通貨)市場は6月14日から15日午前にかけて、軟調な地合いから一転して急反発しました。14日は中東情勢への警戒やFOMCを控えた様子見から上値が重く、15日未明にかけてビットコインは6万3000ドル台半ばまで水準を切り下げていました。
しかし、トランプ米大統領が米・イランの和平合意に意欲を示し、ホルムズ海峡の再開期待から地政学リスクが後退すると、リスク回避の巻き戻しが進行。売られ過ぎの反動も重なり、15日朝にかけて3銘柄そろって急ピッチで切り返しました。
BTC、イラン和平合意で6万5000ドル回復|リスクオン反発もFOMC控え上値は重い
BTC、6万5700ドル台へ急反発

BTC/USDT 1時間足チャート
ビットコインは14日、6万4000ドル台での小動きが続いた後、15日未明にかけてじり安となり、3時半ごろに窓内安値の6万3663ドルまで下押ししました。しかし和平表明を受けたリスクオンの流れで6時半ごろから急速に買いが入り、9時半ごろには6万5744ドルまで上昇。
約2000ドルの値幅を一気に回復しました。現在は6万5528ドル(約1050万円)と、24時間で1.5%高い水準です。下値メドは6万4000ドル、上値メドは6万6000ドルの回復が意識されます。
ETH、1700ドル台へ反発

ETH/USDT 1時間足チャート
イーサリアムもビットコインを上回るペースで上昇しました。15日0時ごろに窓内安値の1654ドルまで売られた後、切り返して9時半ごろには1727ドルまで上昇しています。
現在は1716ドルと、24時間で1.9%高い水準です。当面は1700ドルの維持と1750ドルの回復が焦点となります。
XRP、1.19ドルへ反発、上昇率は最大

XRP/USDT 1時間足チャート
リップルも同様の流れをたどりました。15日未明に1.13ドル付近まで下落した後、リスクオンの地合いで買い戻しが優勢となり、9時ごろには1.19ドルまで上昇しています。
現在は1.18ドルと24時間で2.6%高く、3銘柄で最も高い上昇率となりました。心理的節目の1.20ドルを回復できるかが次の焦点です。
トランプ氏の米イラン和平表明で地政学リスクが後退
今回の急反発の主因は、中東情勢を巡る地政学リスクの後退です。原油輸送の要衝であるホルムズ海峡の緊張が重しとして意識され、FOMCを翌週に控えた様子見も加わって、暗号資産は14日まで上値の重い展開が続いていました。
そこへトランプ大統領が米・イランの和平合意に強い意欲を示し、海峡の再開につながるとの期待が広がると、リスク回避一辺倒だった地合いが一変。株式など他のリスク資産が底堅さを取り戻すなか、暗号資産にも買いが波及しました。
市場心理が「極度の恐怖」を示す売られ過ぎの水準にあったことも、ショートカバーを誘発して反発を加速させました。
市場の関心は6月16と17日開催のFOMCか
市場の関心は、16〜17日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)に移ります。ウォーシュ議長のもとで示される政策金利の見通しや会見のトーンがタカ派に傾けば、今回の反発は一服しかねません。
逆に利下げ余地を示す内容となれば、リスクオンの流れが続く可能性があります。価格面では、ビットコインの6万4000ドル、イーサリアムの1700ドル、リップルの1.15ドルをそれぞれ維持できるかが、反発の持続を見極める目安となります。
