6月5日(金)21:30に、米国の5月雇用統計が発表されます。雇用統計は米国経済の基礎体力を示す重要指標として位置づけられており、株式市場や為替市場を通じてビットコイン価格にも影響を与えやすい材料とされています。
足元のビットコインは厳しい下落局面にあります。今週に入って下げ幅を広げ、一時6万2000ドルを割り込む場面もありました。週間では13%を超える下落となり、2025年10月に記録した過去最高値からは約半値の水準まで売り込まれています。
スポットETFからの記録的な資金流出やAI関連株への資金シフト、タカ派姿勢を強めるFRBへの警戒が重石となる中、今回の雇用統計が下げ止まりの契機となるか、それとも一段安を招くか、市場の注目が集まっています。
BTC、下落後6万3000ドル台へ反発| 売られすぎの巻き戻しか、本日の米雇用統計に注視
雇用統計(5月)の前回値と予想
| 日付 | 重要度 | 時刻 | イベント | 前回 | 予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| 6/5(金) | ★★★ | 21:30 |
雇用統計(5月) ・平均時給(前月比) ・非農業部門雇用者数 ・失業率 |
0.2% 115K 4.3% |
0.3% 85K 4.3% |
今回の雇用統計では、賃金の動き、雇用の増減、そして失業率の水準が同時に示されます。これらを総合的に見ることで、米国労働市場の現状を把握することができます。
平均時給(前月比)
平均時給は、労働者の時間当たり賃金の変動を示す指標です。
賃金の伸びは、消費動向やインフレ圧力の把握に用いられており、金融政策判断の材料としても重視されています。
・予想を上回った場合
インフレ懸念が強まり、利下げ観測が後退しやすくなります。
米金利・ドルが上昇しやすく、ビットコインには下押し圧力がかかりやすいと整理されています。
・予想を下回った場合
インフレ圧力の緩和が意識されます。
金利低下が進めば、ビットコインは上昇方向に反応しやすくなります。
非農業部門雇用者数(NFP)
非農業部門雇用者数(NFP)は、米国経済全体の雇用創出状況を示す代表的な指標です。
企業の採用動向を通じて、景気の拡大・減速を判断する材料として広く利用されています。前回の115Kから今回は85Kへと鈍化が予想されており、労働市場の減速ペースが焦点となります。
・予想を上回った場合
景気の底堅さが意識され、利下げ観測が後退しやすくなります。
金利上昇を通じて、ビットコインは調整しやすい展開となります。
・予想を下回った場合
景気減速懸念が強まり、初動はリスク回避の動きが出やすくなります。
ただし、利下げ観測が強まれば、反発に転じる可能性もあります。
失業率
失業率は、労働市場の需給バランスを示す指標で、家計の安定性や消費動向を測る材料として注目されています。
・予想を上回った場合
景気後退懸念が強まり、株安とともにビットコインも売られやすくなります。
・予想を下回った場合
労働市場の安定が意識されますが、強すぎる場合は金利上昇を通じてビットコインの重しになる可能性があります。
発表前に注目したいビットコインのラインとは
足元のビットコインは一時6万2000ドルを割り込み、売り圧力の強い地合いが続いています。直近では6万2000ドル付近が当面のサポートとして意識されており、ここを明確に下抜けると、心理的な節目である6万ドルの大台が次の焦点となります。仮に6万ドルも割り込むようであれば、5万5000ドル方向への下落も視野に入ってきます。
今回の雇用統計が弱い結果となり、FRBの利下げ期待が再燃すれば、売られすぎの反動も加わって反発に転じる可能性があります。一方、強い結果となれば利下げ観測がさらに後退し、ETF流出が続く現状では一段安のリスクが高まります。
ここ最近の暗号資産市場は、記録的なETF資金流出やAI関連株への資金シフト、タカ派的なFRBへの警戒が重なり、極度に弱気なセンチメントに傾いています。テクニカル指標では売られすぎのサインも点灯していますが、戻りを売られやすい地合いも続いているため、発表前後の値動きには十分な注意が必要です。
参考元:investing
画像:shutterstock
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