
モルガン・スタンレーの現物ビットコインETF「Morgan Stanley Bitcoin Trust ETF(MSBT)」が、2026年4月8日の運用開始から約1カ月で1億9,400万ドル(約304億円)の純流入を記録しました。期間中の日次フローは17営業日で純流入、5営業日で横ばいとなり、純流出は一度もありませんでした。運用資産残高は2億4,000万ドルを超え、保有するビットコインは約2620BTCに達しています。
初週の流入額は1億ドルを超え、同社のETFとして過去最大の立ち上がりとなりました。年率0.14%の信託報酬は米国の現物ビットコインETF市場でも最安水準で、ブランド力と販売網を備えた大手金融機関が価格競争でも先頭に立った格好です。暗号資産(仮想通貨)へのアクセス手段として、機関投資家マネーの受け皿が一段と広がったことを示す数字になっています。
手数料の安さと販売網が立ち上がりを後押し
MSBTは上場日が2026年4月7日、取引開始ベースでは4月8日に運用を始めたことが確認できます。足元までの資金流入データでは、1カ月間で1億9,400万ドルの純流入を積み上げました。
特徴的なのは、流入の大きさだけではありません。日次ベースで見ると、17日がプラス、5日がゼロで、マイナスの日がありませんでした。新規上場したETFは、初動で資金を集めても短期間で解約が出る例が珍しくありませんが、MSBTは少なくとも最初の1カ月でその揺り戻しが見られませんでした。
この安定感を支えた要因として目を引くのが、年率0.14%の手数料です。BlackRockのIBITが0.25%、Grayscale Bitcoin Mini Trustが0.15%であるのに対し、MSBTはそれを下回る水準に設定されました。現物ビットコインETFは中長期で保有されやすく、手数料差は小さく見えても、運用資産が積み上がるほど投資家の負担差として効いてきます。
モルガン・スタンレーは顧客資産9.3兆ドルを抱える大手証券グループでもあります。商品そのものの価格競争力に加え、既存の富裕層顧客やアドバイザー網に乗せて販売できる点は、新興運用会社にはない強みです。ビットコインを直接保有せず、証券口座の中でETFとして組み入れたい需要を取り込みやすい構図が浮かびます。
Bloombergの上席ETFアナリスト、Eric Balchunas氏は、MSBTの1カ月の立ち上がりを「全ETFローンチの上位1%」に入る水準と評価しました。米国ではETF市場そのものが巨大で、新商品の競争も激しいです。その中で、暗号資産関連の商品が短期間でここまで資金を集めた意味は小さくありません。
参考元:theblock
画像:shutterstock
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