ビットコイン(BTC)は2026年5月11日朝8時30分の時点で8万2231ドル付近での推移となっています。直近24時間で7万9500ドル付近のレンジ下限から上抜けし、本日早朝には8万2479ドルまで急騰、5月7日に付けた直近高値8万2800ドルを試す動きとなりました。
週末を挟んだ8万ドル台前半での膠着局面を上方向に解消した格好で、明日の米4月CPI発表と今週中に控えるWarsh次期FRB議長の上院承認投票を前に、ショートカバーを巻き込んだ買い戻しが優勢となりました。
値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート
直近24時間のレンジは8万2479ドル〜8万0200ドル前後となりました。5月10日の日中から夜間にかけては8万0500〜8万1000ドルの狭いボックスでの推移が続きましたが、5月11日早朝に流れが変わりました
8万1500ドル付近で一度押し戻されたものの、その後の1時間足で大陽線をつけて8万2479ドルまで一気に駆け上がる動きとなりました。8万2231ドル前後で推移し、5月7日に200日線ゾーンで跳ね返された8万2800ドルを再びテストする展開です。
相場を動かした背景
週明けのショートカバーとマクロ重要週入りの織り込み
直近の値動きを規定したのは、週末の薄商いを経た週明けでの買い戻し圧力です。5月10日にStrategyのマイケル・セイラー会長が買付再開を示唆する「Back to Work」のシグナルをXに投稿しており、機関投資家の象徴的な買い手の復帰観測が、週明けのアジア時間で先行的に織り込まれた可能性があります。同社は81万8334BTCを保有し、平均取得価格7万5537ドルで含み益約7%の状態となっています。
加えて、今週は米マクロイベントが集中します。5月12日21:30に米4月CPI、今週中にKevin Warsh氏の次期FRB議長承認上院投票、5月14日にCoinbase決算、5月15日にPowell議長任期終了と、相場の方向性を左右しうる材料が立て続けに控えます。8万ドル台前半で積み上がっていたショートポジションが、これらのイベント前に巻き戻されたことが、本日朝の急騰の引き金になったとみられます。
8万2000ドル近辺はディーラーのショートガンマが集中するゾーンとされており、価格がここを上抜けたことでヘッジ買いが連鎖した可能性も意識されます。
ビットコインテクニカル分析
日足チャート分析

日足では、2月安値起点の上昇トレンドラインに沿って高値・安値を切り上げる構造が継続しています。5月7日に8万2800ドル付近で一度跳ね返されましたが、その後の押しは8万ドル台前半で限定的にとどまり、本日改めて同水準のリテストに入りました。
上値メドは5月7日高値の8万2800ドル、これを終値で突破できれば200日EMA付近の8万4000ドルが視野に入ります。下値メドは8万ドルの心理的節目、ここを割り込むと7万8000ドル方向へのリスクが意識されます。
4時間足チャート分析

4時間足では、5月8日安値7万9200ドル付近を底に、緩やかな上昇チャネルを形成しています。本日朝の急騰でチャネル上限を上抜けし、5月7日高値圏への到達が現実化しました。
中期の上値メドは8万2800ドル、これを突破できれば8万4000ドルが視野に入ります。下値メドはMA20が走る8万1000ドル付近、その下は8万0500ドル、さらに7万9500ドルです。8万2800ドルブレイクが上昇トレンド再加速の条件、8万1000ドル維持が押し目買いの前提条件となります。
1時間足チャート分析

1時間足の短期トレンドは、本日早朝の大陽線で明確な上昇モードに入りました。価格はMA20(白)、MA50(緑)、MA100(黄)のすべてを上回って推移しており、これらが直近のサポートとして機能する見込みです。
短期トレーダーが当日見るべきラインは、上値抵抗の8万2800ドルと、下値支持の8万1200ドル(直近のブレイク起点)です。直近のサポートは8万1200ドル、8万0800ドル、8万0500ドル、レジスタンスは8万2400ドル、8万2800ドル、8万4000ドルとなっています。急騰直後のため、過熱感の調整による短期的な押し目もありえる局面です。
デリバティブ動向
OI・清算動向
BTC先物のOI(未決済建玉)は約590億ドル規模で推移しており、本日朝の急騰局面では拡大に転じたとみられます。直近24時間の清算は約7700万ドル規模でしたが、8万2000ドル突破時にショート清算が断続的に発生しており、清算額は今後膨らむ可能性があります。
資金調達率はマイナス圏からニュートラル〜小幅プラスへと正常化が進んできましたが、本日の急騰でプラス側に伸びるようなら短期過熱のサインとして警戒したい局面です。明日のCPI発表前にレバレッジを積み上げすぎないポジション管理が望ましい状況です。
注目清算ライン

注目すべき清算ラインは、上方が8万2800〜8万4000ドルゾーンで、ここには200日EMA水準と重なるショート清算の集中域があるとみられます。8万2800ドルを終値で突破できればショートスクイーズによる短期的な急騰が起きやすく、8万4000ドル方向への加速要因となり得ます。
下方では7万9500ドル付近、その下に7万8000ドル付近にロング清算クラスターが指摘されています。本日の急騰で短期ロングが積み上がっているため、CPI後にこのラインに価格が接近した場合は連鎖的なロング清算リスクに警戒が必要です。
ETF動向
米現物BTC ETFは4月中旬から続いた9日連続流入(累計約27億ドル)が、5月7日に約2.68億ドルの単日純流出に転換、5月8日も流出が続きました。流出はBlackRockのIBITとFidelityのFBTCが主導しています。
ただし週次ベースでは6週連続の流入を維持しており、4月の月次流入は約19億ドルと2026年で最大規模となっています。今週フローが再び流入側に戻れば、本日の急騰の正当性が裏付けられ、8万2800ドル超えのトライが現実味を帯びます。逆に流出が続く場合は急騰の持続性に疑問が残る展開となります。
本日のデイトレ注目材料
本日5月11日は単独の大型経済指標がない一日で、市場のテーマは明日の米4月CPIに向けたポジション調整と、今週中に予定されるWarsh氏の上院承認投票への思惑が中心となります。
上方向の焦点は8万2800ドルで、ここは5月7日の戻り高値と200日EMA付近にあたる重要な節目です。これを終値で突破できれば、次の節目は8万4000ドル、その先8万5000ドル方向が視野に入ります。下方向の焦点は本日のブレイク起点となった8万1200ドルで、ここを維持できるかが押し目買いの可否を分けるラインです。割れた場合は8万0500ドル、8万ドルの心理ライン、その下は7万9500ドル方向へのリスクが意識されます。
短期トレーダーは、本日朝の急騰後の過熱調整に注意しつつ、8万2800ドルを終値で抜けられるかを最大の焦点として注視したい局面です。
まとめ
直近24時間のBTCは、週末の8万ドル台前半での膠着を上方向に解消し、本日朝には8万2479ドルまで急騰しました。マクロ重要週入りを前にしたショートカバーと、セイラー氏の買付再開シグナルの織り込みが買い戻しを後押しした構図です。
短期的には8万2800ドル突破の可否と、明日のCPI結果が今週の本格的なトレンド判断材料となりそうです。
