分散型取引所Hyperliquidが4月29日、予測市場をプラットフォームに追加する提案を進めていることが明らかになりました。対象となるのは、実世界の出来事の結果を売買する「outcome trading」で、現在は公開テスト段階にあります。月間2160億ドルのパーペチュアル取引高を持つ大型DEXが参入することで、KalshiとPolymarketが主導してきた予測市場の競争環境が変わる可能性が出てきました。
Hyperliquidは暗号資産(仮想通貨)デリバティブ分野で急速に存在感を高めてきた取引所です。4月時点の指標では、パーペチュアル取引高が月間2160億ドル、建玉は60億ドルとみられ、TVLは44億ドル、年換算収益は8億5900万ドルに達しています。予測市場は週次の合算取引高が59億ドルを超える規模に拡大しており、既存の高流動性基盤を持つHyperliquidが参入する意味は小さくありません。
Perps基盤に載せる予測市場の仕組み
今回の中核は、HIP-4と呼ばれるアップグレード提案です。2月2日に提案された内容では、0から1の価格で取引される二値型の契約を扱います。価格はある出来事が起きる確率を連続的に反映し、結果が確定すると清算される設計です。
特徴は、レバレッジをかけない完全担保型である点にあります。決済にはUSDHを使い、テスト環境ではbinary perpetualsとして実装が進んでいます。Polymarketのような予測市場に近い体験を持ちながら、Hyperliquidがすでに持つ高速な約定基盤と板流動性をそのまま活用できる構造です。
手数料設計も競争力を意識した内容です。総手数料は11ベーシスポイントとされ、その半分が市場作成側やデプロイヤー側に還元される仕組みが示されています。実質的なネット手数料を抑えやすく、取引所が単に市場を並べるだけでなく、参加者が市場を立ち上げる誘因も持たせています。
もう一つの違いは、パーペチュアル取引との接続です。予測市場のポジションと既存のPerpsポジションが同じ資本基盤の上で扱えるため、イベント結果に賭ける取引と価格変動ヘッジを近い場所で組み合わせやすい設計になっています。予測市場を独立したアプリとして使うのではなく、デリバティブ取引の延長線上に組み込む発想です。
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参考元:bloomberg