
予測市場大手Polymarketが、日本を地理的制限の対象国に加えたことが分かりました。公式の制限一覧では日本は「Frontend UI restricted」とされ、通常の画面操作による利用が制限されています。API経由の注文機能は技術上残されているものの、日本からの利用環境は大きく狭まりました。
Polymarketの公式ヘルプページでは、利用制限の対象国は33カ国にのぼります。対象には北朝鮮やシリアなどと並んで日本も含まれ、規制要件や国際制裁への対応を理由に掲げています。VPNの使用も禁止事項として明記されました。
制限の内容は、公開されているGeoblock APIの仕様からも確認できます。日本はフロントエンドの閲覧・操作に制限がかかる区分に置かれており、一般ユーザーにとってはブラウザ上でそのまま売買する使い方が難しくなった形です。暗号資産(仮想通貨)ウォレットを接続してイベントごとの価格変動に賭ける、Polymarket本来の体験が日本では事実上後退しました。
なぜ日本が対象になったのか、国会議論と金融庁の慎重姿勢
今回の措置は、単なる海外サービスの一律対応として片付けにくいタイミングで実施されました。国内では予測市場をめぐる法整備や位置付けが国会でも取り上げられており、金融庁が慎重な姿勢を示していたためです。
参院財金委、国会でDEXと予測市場を初議論|片山財務相「継続的に検討」
予測市場は、選挙結果や経済指標、政策決定など将来の出来事に価格を付ける仕組みです。情報集約の手段として評価される一方、参加者が金銭的な損得を伴って結果を予想するため、日本では賭博規制や金融規制との境界が曖昧になりやすい構造があります。
日本のWeb3政策は、暗号資産やステーブルコイン、トークン発行の制度整備では前進がみられる半面、投機性や射幸性を帯びるサービスには慎重な線引きを続けています。予測市場はその中でも扱いが難しい分野です。金融商品に近い価格形成の仕組みを持ちながら、利用者の感覚としては賭けに近く映る場面もあり、既存法のどこに収めるのかが定まりきっていません。
参考元:cryptorank
画像:shutterstock