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トランプ政権の仮想通貨責任者デビット・サックス氏、大統領諮問委員会へ異動

2026年3月27日 11:12  3月27日 11:44  Arai Yu

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ホワイトハウスでAI・暗号資産(仮想通貨)政策を担ってきたデビッド・サックス氏が、暗号資産担当責任者の役職を離れ、大統領科学技術諮問委員会「PCAST」の共同議長に就くことが分かりました。異動の直接の理由は、特別政府職員に適用される130労働日の任期制限で、政権の暗号資産政策を主導した人物が、より広い科学技術政策の中枢に移る形です。

トランプ大統領は3月25日、PCASTの初期メンバーを発表し、サックス氏をホワイトハウス科学技術政策局(OSTP)のマイケル・クラツィオス局長と並ぶ共同議長に任命しました。サックス氏も同日、Xへの投稿で任命を認め、「PCASTに任命され、マイケル・クラツィオス氏とともに共同議長に指名されたことを光栄に思う」と表明しました。

サックス氏のAI・Crypto Czar職、SGE上限で終了

サックス氏は2025年1月のトランプ政権発足後、ホワイトハウスの「AI & Crypto Czar」として活動してきました。ただ、この役職は常勤の政府職ではなく、「特別政府職員(SGE)」としての任用でした。SGEには年間130労働日までという上限があり、この日数を超えて同じ立場を続けることはできません。

今回の異動は、この法的な枠組みに沿ったものです。CoinDeskによると、民主党議員の側からも以前からこの任期制限が指摘されており、サックス氏が現在の役職にとどまれないことは制度上ほぼ既定路線でした。役職の終了は政治的な更迭というより、任用形態に伴う期限到来として整理するのが実態に近い状況です。

サックス氏は在任中、暗号資産分野で複数の政策課題を前に進めてきました。報道によれば、ステーブルコインを主眼に置いたGENIUS Actの通過を後押ししたほか、暗号資産市場の制度設計を巡る市場構造法案の初期作業も監督しました。暗号資産業界にとっては、規制の空白が長く続いた米国で、ホワイトハウス内に政策調整役が置かれていた意味は小さくありませんでした。

サックス氏、PCAST参加で技術政策助言へ

異動先となるPCASTは、大統領とホワイトハウスに対し、科学、技術、イノベーション政策について助言する主要な外部アドバイザー機関です。

サックス氏はBloombergのインタビューで、新たな立場では「AIだけでなく、より幅広い技術分野」について提言できるようになると説明しました。発言の中で暗号資産に直接は触れていませんが、役割の重心がクリプト専任から、より広いテクノロジー政策へ移ることは明確です。

PCASTの共同議長を務める相手は、OSTPを率いるクラツィオス氏です。ホワイトハウスが公表した初期メンバーには、産業界や研究分野で知名度の高い人材が並び、政権がAIや先端技術を経済安全保障や産業競争力と結びつけて扱う姿勢もうかがえます。

サックス氏の起用は、暗号資産分野の実務調整役から、より上位の科学技術政策の助言機関へと立場を移しながら、政権内での影響力を維持する人事と言えます。

参考元:coindesk
画像:shutterstock