ヘッジファンドはテザー社のUSDTを空売りしており、その取引額は数億ドルに達している。

テザー社のCTOは「この動きは組織的な攻撃だと考えているが、ステーブルコインはそれとは関係なく、その実力を証明することになる。」と語った。

しかし、テザー社はステーブルコインの準備金をめぐって数々の論争を起こし、規制当局と対立することになっている。

大口投資家のテザー社への信頼失墜

週明けのウォールストリートジャーナルの報道で、多くのヘッジファンドがUSDTを空売りし、ポジションが数億ドルに達していることが明らかになった。

トレーダーたちは巨額のリターンを得るために、テザー社のドル担保型ステーブルコインに亀裂が入らないか探っているのだ。

ジェネシス・グローバル・トレーディング社の最高幹部、レオン・マーシャル氏は「テザーに注目し、空売りを狙うヘッジファンドの関心が急上昇している」と述べた。

ヘッジファンドの動機は、Terraブロックチェーンの死を招いたTerraUSDの取引停止騒動にある。

このネットワークの崩壊は、混乱がセクター全体に広がるにつれて、他のステーブルコインがペグを失うという伝染効果をもたらした。

市場の大混乱の最中、USDTは一時的にペグを失ったものの、投資家の救済のためにペグを回復させた。

テザー社の最高技術責任者(CTO)パオロ・アルドイノ氏は、ヘッジファンドによるUSDTの空売りの動きを知っていることを認めた。

「関わったプレイヤーはテラ(LUNA)の崩壊後、市場にさらなるパニックを引き起こそうとしているだけだ 。」アルドイノ氏と主張している。

また、アルドイノ氏は「ヘッジファンドはステーブルコインが常に100%裏付けされていないという主張の中心にいる。やがて彼らのショートポジションが間違った動きであることが証明されるだろう。」とヘッジファンドを一喝した。

テザーは常に論争の中

ステーブルコインが100%裏付けされていないという複数の疑惑に取り組まなければならなかったため、テザー社から論争が遠ざかることはなかった。

保有資産に関して「誤解を招く発言や不作為」を行ったとして、商品先物取引委員会(CFTC)から4200万ドル(約57億円)の罰金を科されたことで、事態は一気に深刻化した。

テザー社は、このステーブルコインは現金、外国国債、米国財務省証券、コマーシャルペーパー、デジタルトークンの組み合わせで完全に裏付けられていると述べ、この主張に激しく反発している。

\無料アプリを使って/

仮想通貨のニュースを逃さずチェック