本レポートでは、NFTにまつわるリスクを学びます。
NFTは今年に入ってから非常に注目されており、7,8月辺りは特に大きな盛り上がりを見せました。9月に入りバブルは弾けたとの見方が強いものの、NFTに強いポテンシャルが秘められていることには疑いがありません。
最近では、Axie InfinityやCrypto Punks、国内のプロジェクトではイケハヤ氏がプロデュースするCryptoNinjaなどを中心として盛り上がりを見せており、NFTに飛び込みたい気持ちはよく理解できます。しかし、当然ながら煌めいて見える世界にも、その裏には確実にリスクが存在しています。
本レポートを読むことによって、現状のNFT業界に潜む大まかなリスクは一通り理解できるはずです。
当たり前ですが、NFTもノーリスクで簡単に稼げるほど甘い世界ではありません。本レポートを読んで、どんなリスクが存在していて、どうやってそのリスクを回避すればよいのかを勉強していきましょう!
まずは、一番大きな問題として存在しているであろう、権利問題について解説します。
基本的には、NFTを購入して得られる権利は所有権までで、著作権を手に入れることはできません。
著作権が手に入らないということは、著作権の中に含まれる複製権もNFT発行者が保有したままであるということです。つまり、NFT発行者が複数のプラットフォームで同じ作品を販売することは、法律的に全く問題ないのです。
印刷、写真、コピー機による複写、録音、録画などあらゆる方法で「物に複製する」権利で、著作権の中で最も基本的な権利。この言葉から、著作権制度は、もともとコピー(Copy)に関する権利(Right)から始まったことがわかります。
(著作権教室より。著作権の中に複製権が含まれている)
そうなった場合、NFTの特性である「唯一無二性」が消滅し、自分が購入したNFTの価値も落ちていくことでしょう。
NFTアートで区切った場合、既存のアート市場であれば、著作権を譲渡されなくとも大きな問題になることはありませんでした。なぜなら、アナログの世界で全く同じ作品を作ることは難しかったからです。
しかし、NFTアートはデジタルであるため、容易に複製することが出来てしまいます。もちろん、購入者に無断で複製などすればNFT作成者の信頼が落ちることは間違いないため、頻繁に起こることはないとは思いますが、注意しておかなければなりません。
また、プラットフォームごとにNFTを購入したときに付与される権利や保存方法が異なることも理解しておく必要があります。
例えば、猿人類のNFTとして有名なBored Ape Yacht Clubは、商用を含む全権利をNFT購入者に付与しています。NFTの保存先もSwarmであるため、分散型ストレージに保存されます。これはユーザーにとって理想的な形と言えるでしょう。
一方で、NBA選手のトレーディングカードを扱うデジタルプラットフォームNBA Top Shotは、個人利用のみをNFT購入者に付与しています。この事実を知らずにNFT購入者が商用利用をしてしまうと、NBA Top Shotから訴えられてしまう可能性があります。
また、保存方法もプラットフォームには明記されておらず不明です。発行元の管理によっては、NFT上のデータが消えてしまう可能性も0ではないということです。
これらのリスクを避けるための解決策としては、以下の2つが挙げられます。
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著者: CoinPartner 編集部 CoinPartner