米大手送金企業MoneyGram社が、リップル(Ripple)社提供のプラットフォームを活用した取引を停止することを発表した。
背景には「SEC(米証券取引委員会)によるリップル社の提訴問題」が存在しており、訴訟の不確実性が問題視されている。
MoneyGram社がリップル社提供プラットフォーム取引を停止へ、米SEC訴訟の不確実性受けて
2020年Q4(第4四半期)決算書類報告にて、米大手送金企業MoneyGram社が、SEC(米証券取引委員会)による訴訟を理由にリップル社のプラットフォームを活用した取引を停止することを発表した。MoneyGram社は戦略の一環としてリップル社提供のクロスボーダー取引ソリューションを活用してきた、仮想通貨業界からも大きな注目を集めていた企業。2019年より仮想通貨XRPを利用するODL(=On-Demand-Liquidity/オンデマンド流動性)を活用していた。
今回の報告で、MoneyGram社が「SECの訴訟による不確実性を受けて、リップル社のプラットフォーム上の取引を中止することにしました。」と発表。
MoneyGram社は、以前よりリップル社から受け取っていた市場開発手数料にも言及しつつ以下のように報告した。
「当社は2021年第1四半期に、リップル社より市場開発手数料の恩恵を享受する予定はありません。SECとの間で進行中にある訴訟問題に関する不確実性を受けて、リップル社のプラットフォームでの取引を停止しました。(中略) 2020年第1四半期に、当社はリップル社の市場開発手数料から約1,210万ドルの純費用利益を実現しました。」
今回のMoneyGram社の報告について、RippleNetのゼネラルマネージャーを務めるAsheesh Birla氏もTwitterにて言及。
Asheesh Birla氏は、MoneyGram社CEO(最高経営責任者)であるAlex Holmes氏の発言を引用しつつ、「MoneyGramを通じてODLを再開するための道筋に期待しています。」との胸中を明かしている。
We anticipate a path forward to resume ODL w/ MGI. Regardless, we have 2 dozen+ other ODL customers in various stages of production in and outside the US (new customers TBA soon). Everyone take a deep breath! 3/3 https://t.co/92Es0xh1ft
— Asheesh Birla (@ashgoblue) February 22, 2021
リップル社とMoneyGram社のこれまでの関係性は? SEC文書の特定疑惑で「戦略的パートナーシップ」に危機感も
2019年6月、リップル社がMoneyGram社に対して5,000万ドル規模の資本コミットメントを実行する形で、両社は「戦略的パートナーシップ契約」を締結した。
リップル社はMoneyGram株の4%以上を所有するとともに、両社はリップル社提供のブロックチェーン技術を国際送金分野にて活用することで協力してきた。
その後2020年に入ってからも、『リップル社がMoneyGram株の一部を売却』、『MoneyGram社CEOのAlex Holmes氏がリップル社とのパートナーシップ体制を大絶賛する』など、さまざまな話題で仮想通貨業界にとどまらず幅広い業界を盛り上げていた。
Amazed that it’s already been a year and a half of our partnership @walexholmes. Ripple and MGI have settled billions of $ globally using XRP in production – it’s quite simply the most efficient digital asset for payments (speed, scalability & low transaction cost) https://t.co/xTylBSmyXU
— Brad Garlinghouse (@bgarlinghouse) December 16, 2020
いまやWestern Union社に次いで世界第2位の送金プロバイダーとなったMoneyGram社は、XRP市場にとっても非常に大きな影響力を有する企業のひとつ。昨年12月には、リップル社CEOのBradGarlinghouse氏も自身のTwitterにて「XRPを活用して世界中で数十億ドル規模の決済を実現した」ことを報告するなど、両社の動向は大きな注目を集めていた。
2020年12月末、そんな中で明らかとなった「リップル社及びBradGarlinghouse CEO・共同創設者Chris Larsen氏を相手方にとったSECによる提訴」問題。
当時SECによって公表された文書ではMoneyGram社に関する明らかな言及はなされなかったものの、当該文書内にて「ODLへのオンボーディングは市場主導型ではなく、むしろリップル社によって助成されている」と主張されており、MoneyGram社にも暗に言及しているのではないか、との憶測が広がっていた。
この点について、当時MoneyGram社は「リップル社とのビジネス契約に悪影響は及んでいない」と説明。MoneyGram社が展開中のサービスには影響はないことを強調していた。
SECは、訴訟に関する文書にて、「リップル社は2013年より、アメリカおよび海外にて“未登録有価証券”のXRPを販売し、資金調達を行ってきた」と報告し、「リップル社はXRPを広範囲で配布するために、XRPを労働力やマーケットメイキングサービスなど、現金でない報酬に交換していた」とも批判している。
今後も引き続き、MoneyGram社及びリップル社の動向、訴訟・XRP市場の動きを慎重な姿勢で見守っていくことが重要となりそうだ。
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この記事は、zycrypto.comの「More Woes For XRP As MoneyGram Suspends Trading On Ripple’s Platform.」及びwww.cryptoglobe.comの「MoneyGram Says It ‘Has Suspended Trading on Ripple’s Platform’.」を参考にして作成されています。