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タイ最高裁、ビットコインを「財物」と認定|日本の司法判断と対照

2026年10月29日 15:58  Arai Yu

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タイ最高裁の全体会議は10月28日、ビットコインを財物と認定した判例要旨を公表した。暗号資産(仮想通貨)の法的性質を巡っては、日本で2015年に東京地裁が所有権の対象外と判断しており、両国の扱いの違いが示された。

公表された判例要旨4929/2569では、2022年9月にサムイ島で被害者が強制送金させられた2.480801 BTCを、電子的なシステムやネットワーク上に存在し、価格があり取得し得る財物と位置付けた。被害額は当時のレートで5万ドル、約1878000バーツとされ、被告には10年の禁固刑を支持し、ビットコインの返還または同額相当の金銭支払いを命じた。

判断では、ビットコインが法定通貨ではない点を踏まえつつ、市場価値があり、現金に換金でき、保有も可能であることを重視した。適用条文としては、民商法典137条の「形のある物」に加え、138条の「価格があり取得可能な無形物」を含む規定や、刑法309条2項、2018年のデジタル資産事業緊急勅令の定義が参照された。

一方、日本の東京地裁は2015年8月5日、Mt. Gox破産事件を巡る民事の返還請求訴訟で、ビットコインは所有権の対象にならないと判断した。判決は、有体物ではなく、特定の者が排他的に支配できないことを理由に挙げた。

今回のタイ判決は刑事事件での財物認定であり、日本の判断は民事での所有権の成否を扱ったものだ。ビットコインに市場価値と取得可能性を認めて財物としたタイ最高裁の整理は、有体性と排他的支配可能性を重視した日本の地裁判断と対照的な内容となった。

画像:Shutterstock

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