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ワールド、銀行向け「World ID」本人確認機能を開始|AIなりすまし詐欺に対応

2026年10月20日 17:26  Arai Yu

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サム・アルトマン氏が共同創業したワールドは10月18日、米ラスベガスで開かれたMoney20/20で、銀行・金融機関向けの本人確認スイート「World ID for banking and finance」を発表し、提供を開始した。AI時代の不正対策を狙った業界特化版で、送金承認や口座復旧、ビデオ会議での本人確認に使える。

発表したのは共同創業者のアレックス・ブラニア(Alex Blania)氏だ。スイートは「World ID app」「World ID for Zoom」「World ID for Agents」で構成する。Zoom向けは4月の限定ベータを経て一般提供を始め、エージェント向けはAgentKitとしてベータ版を提供する。

中核となるのは3種類の認証機能だ。Proof of HumanはOrbによる虹彩スキャンで1人1回の人間確認を行い、Proof of Presenceはスマートフォンの自撮りでその場に人間が存在することを確認する。Proof of Attributesは政府発行IDから必要な属性だけを示す仕組みで、個人情報を広く開示せずに使える。

銀行での用途としては、ACH送金や電信送金の承認時に人間による操作かを確認するほか、アカウント復旧時の本人確認にも使う想定だ。ビデオ会議では相手がその場にいる人間かどうかを確認でき、AIエージェント向けでは各種Proofを委任し、個人データを開示せずに行動させる設計とした。ブラニア氏は「このスイートは利用可能になった」と述べた。

初期のデザインパートナーにはベイン・キャピタル、オープンエクスチェンジ、アウトテイク、パンテラ・キャピタル、VanEck Fundsが参加した。銀行名は公表していない。

発表ではAI詐欺の拡大も導入理由として示した。デロイトの予測では、米国の生成AI関連詐欺による損失は2023年の123億ドルから2027年には400億ドルに拡大する。実例としては、英エンジニアリング企業アラップでディープフェイクを悪用した2500万ドル超の被害が起きている。

参考元:World
画像:Shutterstock

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