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国際決済銀行、XRP台帳使う統計データ検証の実証論文を公開

2026年9月4日 15:48  Arai Yu

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国際決済銀行(BIS)は9月2日、XRP Ledger(XRPL)の開発者向けネットワークを使い、公式統計データの真正性を検証するプロトタイプをまとめたワーキングペーパーNo.1374を公開しました。ブロックチェーン技術を使って統計データの改ざんの検知・検証と出所確認を強化する内容で、公開処理の中央値は3〜5秒、検証は1〜2秒でした。

論文のタイトルは「ブロックチェーンベースの手法による検証可能な公式統計」です。著者はマリオ・ルセフ(Mario Rusev、d-fine Austria GmbH)と、BIS金融経済局のラファエル・シュミット、エドワード・ランブ、クリスチャン・シュミーダー、グレン・フィリップ・タイスです。

対象はSDMX形式の公式統計データセットです。プロトタイプはデータをSDMXの形式に沿って正規化したうえで、SHA3-512で暗号学的フィンガープリントを作成し、複数のハッシュをMerkle treeで集約して得たMerkle rootをXRPL DevNet上のトランザクションメモに記録します。

公開されたファイルには、順序付きのMerkle leavesに加え、発行者署名付きのW3C Verifiable Credentialを含めます。利用者は受け取ったファイルと1回の台帳参照で、データが発行後に改変されていないか、どの発行者にひもづくかを確認できる仕組みです。論文では、オンチェーンの証明登録簿も組み合わせた参照実装を示しました。

性能評価は、制御されたテスト環境で実施しました。データ公開のレイテンシ中央値は3〜5秒、検証は1〜2秒で、一定のバッチサイズを用いればオンチェーン手数料を抑えられるとするコストモデルもあわせて提示しています。参照実装はApache-2.0ライセンスのオープンソースとして公開しました。

BISはこの仕組みを本番運用向けシステムとしてではなく、概念実証(PoC)として位置づけています。論文でも、実装は未メンテナンスの試作版としたうえで、公式統計の配布形式を大きく変えずに検証機能を追加できるかを示す実証結果として扱っています。

参考元:公式
画像:Shutterstock