CoinPartner

【完全無料】業界最大級の仮想通貨オンラインサロン

詳細はこちら

ビットコイン、6万2000ドル台へじり安|今週はFOMC議事録と仮想通貨サミットに注視

2026年8月17日 08:45  8月17日 08:59  Arai Yu

※この記事には広告・PRが含まれます

ビットコイン(BTC)は8月17日午前8時時点で6万2920ドルと、前日からほぼ横ばいで週明けを迎えました。8月12日のCPIが予想通りの結果だったにもかかわらず上昇につながらず、1週間かけて6万4000ドル台から水準を切り下げています。週末は6万2700〜6万3400ドルの狭いレンジで、出来高も薄いまま推移しました。

上値が重い根源にあるのは、米国の現物買い需要の弱さです。米国勢の買い意欲を示すコインベース・プレミアムは90日連続でマイナスとなり、記録的な長さに達しました。夏枯れで薄商いが続くなか、CPIやその後の指標が「買い」に転化せず、じり安が続いています。

値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート

BTCは8月9日の高値6万5474ドルをつけた後、8月12日のCPI発表を挟んでも上値を伸ばせませんでした。CPI発表直後(21:30 JST)に6万4500ドルへ一瞬上げたものの、そのまま売られ、その晩のうちに6万3400ドル台へ下落しています。予想通りの結果を「事実売り」で消化した動きです。

その後も戻りは限定的で、8月14日には週間安値となる6万2535ドルをつけました。週末(8月15〜16日)は6万2700〜6万3400ドルのレンジにとどまり、24時間の出来高は約4550BTCと極めて薄い商いでした。現在値6万2920ドルは、上値を抑えてきた200週移動平均線(約6万4000ドル)を下回ったままとなっています。

相場を動かした背景

米国の現物買い需要の枯れ

上値の重さの中心にあるのは、米国スポット市場の需要の弱さです。米国の取引所コインベースの価格が海外より高いか安いかを示すコインベース・プレミアムは、5月19日から8月16日まで90日連続でマイナスとなり、データ開始以来で最も長い記録となりました。8月16日時点の値は約-0.11%です。この90日間でBTCは約7万6750ドルから約6万3000ドルへ、およそ18%下落しています。

注目すべきは、7月に米現物BTC ETFへ資金が流入した局面でも、その資金がコインベースでの現物買いに波及しなかった点です。機関投資家向けの器に入った資金が、米国の現物需要には直結していない構図がうかがえます。夏場の薄商いが重なり、CPIが予想通りに収まっても新規の買いが続かず、上値の重さにつながりました。

株との連動と、金への資金シフト

BTCの下げは、暗号資産に固有の動きだけではありませんでした。この週のBTCは米国株(S&P500種・ナスダック)と正の相関を強め、株への資金回転の影響を受けたと指摘されています。一方で金(ゴールド)はBTCと相関を強めながら買われ、リスク回避的な資金の逃避先として選ばれた面もうかがえます。

ビットコイン(BTC)テクニカル分析

日足チャート

日足では、現在値が20日線(6万3848ドル)と50日線(6万3624ドル)をともに割り込み、短期の地合いが悪化しています。100日線(6万6758ドル)と200日線(6万9280ドル)は上方にあり、戻り売りの壁として意識されます。MACDはヒストグラムがマイナス幅を広げ、下押しの勢いが続いています。

現在値はボリンジャーバンド下限(6万2438ドル)に近づいています。上値メドは50日線の6万3624ドル、その先は20日線の6万3848ドルです。下値メドはバンド下限の6万2438ドルとなります。

4時間足チャート

4時間足は、現在値が20・50・100・200の主要移動平均線をすべて下回り、短期トレンドは下向きです。ただしMACDのヒストグラムはわずかにプラスで、下げの勢いはやや一服しています。

移動平均線が6万3000〜6万4300ドルに帯状に位置し、戻りを抑える抵抗となります。上値メドは20時間平均にあたる6万3092ドル、下値メドはバンド下限の6万2788ドルです。

1時間足チャート

1時間足では、現在値が主要移動平均線をすべて下回り、一目均衡表の雲(6万3038〜6万3088ドル)の下に位置し、短期は売り優勢です。雲が上値抵抗として働いています。MACDのヒストグラムもマイナス圏にあり、明確な反発の勢いは出ていません。

当日の下値サポートは6万2716ドルの24時間安値、その下が6万2535ドルの週間安値です。上値レジスタンスは6万3060ドルの雲上限、次いで6万3400ドルの24時間高値、さらに6万4000ドルの節目となります。

デリバティブ動向

OI清算

先物の建玉(オープンインタレスト)は、Binanceで約11万878BTCです。8月11日の10万6280BTCから週間で増加しており、価格がじり安のなかで建玉が積み上がりました。スポット需要が細るなかで先物の買い持ちが膨らんでおり、現物と先物の間で需給の温度差が生じています。

ロング・ショート比率は約2.1〜2.2倍と、8月12日の約1.81倍からさらに上昇しました。買い持ちの偏りが一段と強まっており、警戒すべき水準です。資金調達率はBinanceで0.005%前後、OKXで0.010%と小幅なプラスで、過熱感は限定的です。休眠1年超の1000BTC超がBinanceへ移動し、約1億2500万ドル規模のショートも観測されたと報じられています。

清算ライン

下値では6万2716ドルの24時間安値、次いで6万2535ドルの週間安値が意識されます。買い持ちの偏りが強いため、週間安値を明確に割り込むと、ロングの手仕舞いを巻き込み下げが加速しやすい点に注意が必要です。

上方では6万3400ドルの24時間高値、その上の6万4000ドルの200週線が最初の関門です。ここを回復できれば、売り持ちの買い戻しを誘いやすくなります。

ETF

米現物BTC ETFは、8月10日から14日までの週間で純流出約3億8520万ドルとなりました。8月12日に6110万ドル、13日に1億3110万ドル、14日に5620万ドルの流出で、CPI週の3営業日連続の流出です。8月3日から7日までの5営業日連続の流入(計約7億6500万ドル)から明確に反転しています。

ただし、この流出はブラックロックのIBITはほぼ動きが乏しく、フィデリティのFBTCなどを中心とした小規模なものと報じられています。パニック的な売りというより、前述の現物需要の弱さを映した資金の細りとみる方が実態に近いといえます。

本日のデイトレ注目材料

今週は米国で注目イベントが続きます。8月19日(水)にはホワイトハウスで暗号資産サミットが予定され、トランプ大統領やコインベース・リップル・クラーケンなどの経営陣、SEC・CFTCの幹部が参加し、CLARITY法案が議題になると報じられています。日本時間8月20日(木)午前3時には7月のFOMC議事録が公表されます。7月会合では利上げを支持する反対票が3人出ており、その内訳が注目されます。経済指標では、20日に新規失業保険申請とフィラデルフィア連銀景況指数、21日にPMI速報が控えます。なお、ジャクソンホール会議は次週8月27〜29日で、新FRB議長ウォーシュ氏の初講演が8月28日に予定されています。

上抜けシナリオとしては、6万3000ドルを回復すれば6万3400ドル、その上の6万4000ドルの200週線が視野に入ります。ここを明確に上抜けできれば、現物需要の回復を確かめる展開となります。下抜けシナリオでは、週間安値6万2535ドルを割り込むと、6万2438ドルの日足バンド下限、さらに6万2000ドルへ下値を試す動きが想定されます。短期トレーダーが当日見るべきラインは、下値の6万2535ドルと、上値の6万3400ドルです。

まとめ

17日のBTCは、CPIが予想通りに収まっても買いが続かず、米国の現物需要の弱さを背景にじり安のまま週明けを迎えました。コインベース・プレミアムの90日連続マイナスが示すように、上値の重さは一時的な材料ではなく、需要そのものの細りに根ざしています。

方向感が出るとすれば、今週のイベントが起点となります。19日の暗号資産サミットや20日のFOMC議事録が新たな買いを呼び込めば6万4000ドルの回復を試し、逆に手掛かりを欠けば6万2535ドルを起点に下値を探る展開です。まずは薄商いの週明けで、6万3000ドルを回復できるかどうかが最初の試金石となります。