SBIグループは2026年7月中にも、円建てステーブルコイン「JPYSC」の保有者向けに、保有分を借り受けて運用益を還元するサービスを始める見通しです。サービスは3カ月の定期物から開始し、賃借料は年率3%に設定します。円建てステーブルコインを使ったサービスとしては国内初の取り組みとみられます。JPYSCは6月に信託型として国内で初めて発行されていました。
新サービスでは、SBI VCトレードが利用者の保有するJPYSCを借り受け、その運用益を保有者に還元します。暗号資産(仮想通貨)のレンディングに近い仕組みですが、対象が価格変動の大きい暗号資産ではなく、日本円との連動を前提に設計されたステーブルコインである点が異なります。
利用者にとっては、売却せずに保有を続けながら一定の収益を得られる手段が加わります。価格上昇を狙う暗号資産の運用とは性格が異なり、円建てのデジタル資産を預けて固定の賃借料を受け取る設計は、ステーブルコインの保有メリットを具体化する動きです。
JPYSCの発行後に広がる活用
JPYSCは、SBIグループが6月に国内で初めて信託型で発行した円建てステーブルコインです。発行そのものに続き、今度は保有後の活用手段が加わることで、ステーブルコインを単に送る、受け取るだけではない利用場面が広がり始めます。
国内では、ステーブルコインを巡る制度整備が進んできた一方、実際に利用者が何に使えるのかは発行事例ごとに差がありました。今回の取り組みは、円に連動するデジタル資産を保有するだけでなく、取引所サービスの中で運用対象として扱う動きが具体化した事例になります。
もっとも、現時点で明らかになっているのは開始時期や賃借料、期間の枠組みまでです。申込方法や利用上限、運用先の詳細などは示されておらず、サービスの全体像は開始時にかけて固まるとみられます。
SBIグループは、発行済みのJPYSCを実際の金融サービスに接続する段階に入りました。国内で円建てステーブルコインが発行から活用へ進む最初期の事例になりそうです。
SBIの円建てステーブルコイン「JPYSC」金融庁が発行を承認|信託型は国内初
参考元:日本経済新聞
画像:Shutterstock
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