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SBI証券と大和証券、デジタル証券の対日投資基盤を実証|2027年の取引開始を検討

2026年7月8日 14:36  Arai Yu

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SBI証券と大和証券など5社は7月8日、デジタル証券の業者間クロスボーダー取引に関する実証成果を公表しました。国内で管理するセキュリティトークンを海外業者間の流通時にパブリックブロックチェーンへ連携し、米ドル連動型ステーブルコインUSDCで受け渡しと決済を同時に行う仕組みを確認しました。早ければ2027年の取引開始を検討しており、日本の資産を海外投資家に届ける販売経路として位置付けられます。

実証に参加したのは、SBI証券、大和証券、SBI Digital Markets Pte. Ltd.、Penguin Securities Pte. Ltd.、BOOSTRYです。対象は日本で発行・管理されるデジタル証券で、国内ではBOOSTRYのコンソーシアム型基盤「ibet for Fin」を使って管理し、海外の証券会社同士で売買する場面に限ってEthereum上にミラー連携する構成を採りました。

この設計の狙いは、国内の管理体制を維持しながら、海外投資家がアクセスしやすい流通経路をつくる点にあります。日本国内のデジタル証券は、これまで私設取引システムなどを通じた国内流通が中心でした。今回の実証では、国内台帳を土台に据えたまま、海外側の取引と決済だけをパブリックチェーンで処理できることを示しました。

決済では、証券の受け渡しと資金決済を同時に完了させるDvPを採用しました。取引相手が証券を渡したのに代金が届かない、あるいは代金だけ先に支払うといったリスクを抑える仕組みで、業者間取引の実務に直結する部分です。実証ではUSDCを使い、パブリックチェーン上での決済成立まで確認しています。

シンガポール起点で広げる海外販売

今回の枠組みでは、シンガポール拠点のSBI Digital MarketsとPenguin Securitiesが海外投資家への接点を担います。日本の発行体にとっては、国内販売だけでは届きにくかった投資家層にアクセスしやすくなります。海外投資家にとっても、日本の資産へ入る経路が証券会社経由で整備される意味は小さくありません。

想定する投資対象は社債や不動産にとどまりません。アニメなどのコンテンツ、酒といった日本独自の資産も視野に入れています。収益権や裏付け資産をデジタル証券として組成し、海外の投資家に販売できれば、資金調達の対象や方法は広がります。

制度面では、日本証券業協会などの自主規制機関から、パブリックブロックチェーン活用に関して追加の確認事項はないとの連絡を受けたとしています。実証段階で業界ルール上の大きな論点が整理されたことになり、事業化の前提条件が一段進んだ形です。

日本ではデジタル証券の発行事例が増えてきた一方、流通の広がりは限定的でした。今回の実証は、国内で管理する仕組みと海外での売買・決済を切り分けることで、その制約を越えようとする試みです。日経新聞は7日から8日にかけて、SBI証券と大和証券が2027年にも取引開始を目指す方向だと報じていました。

参考元:日本経済新聞
画像:Shutterstock

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