暗号資産(仮想通貨)投資会社のMulticoin Capitalは6月25日、分散型取引基盤Hyperliquidのネイティブトークン「HYPE」の分析レポートを公表し、2028年までのベースケース目標価格として319ドルを示しました。足元の価格水準である約63ドルを基準にすると、約5倍の上昇を見込む計算です。評価の前提には、Hyperliquidが取引所機能を広げて年間80億ドル規模の収益を生み出すというシナリオが置かれています。
Hyperliquidは、オンチェーンで高速なデリバティブ取引を提供するプロジェクトとして存在感を高めてきました。今回のレポートは、単なる価格予想ではなく、取引所事業としてどこまで収益を積み上げられるかを軸にHYPEの価値を算定した点に特徴があります。
80億ドル収益を前提に319ドルを算出
レポートでは、Hyperliquidが2028年までに年間収益80億ドルへ到達した場合、HYPEの適正価格は319ドルになると試算しました。計算の土台になっているのは、利益に対して20倍の評価倍率を与える手法です。
株式市場で企業価値を利益倍率で測るのに近い考え方を、トークン評価に持ち込んだ形です。価格の上下だけを追うのではなく、プラットフォームがどれだけ稼ぐかを起点に価値を逆算しており、暗号資産市場でも事業収益ベースの評価が広がっている流れを映しています。
足元の評価についても、Multicoinは割高ではないとの見方を示しました。HYPEは現在、直近12カ月利益ベースで約36倍、CoinbaseとUSDC関連契約の影響を調整すると約30倍で取引されていると整理しています。2028年に向けた収益拡大を織り込めば、現水準はなお過小評価だというのがレポートの立場です。
この見方が成り立つかどうかは、トークンそのものの需給よりも、Hyperliquidがどれだけ継続的な手数料収入を積み上げられるかにかかっています。暗号資産の評価が物語先行になりやすい中で、収益という比較しやすい尺度を前面に出した点は、市場参加者にとって判断材料になりやすい構成です。
参考元:multicoin.capital
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