Anthropicの生成AI「Claude」を使い、約11年間アクセスできなかったビットコインのウォレットから5BTCが復元されたことが分かりました。対象となったウォレットは2015年ごろから事実上ロックされており、復元時点の価値は約6200万円、ドル建てで約40万ドルに相当します。
ブロックチェーン上では、対象アドレスから5BTCが移動した履歴も確認されました。AIが失われた暗号資産(仮想通貨)の復元作業を実務レベルで支援し、実際の資産移動まで結び付いた事例として受け止められています。
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Claudeは暗号を破らず、手掛かりをつないで復元した
復元されたのは、ビットコインアドレス「14VJySbsKraEJbtwk9ivnr1fXs6QuofuE6」に保管されていた5BTCです。ブロックチェーンエクスプローラーでは、2026年5月13日までに同アドレスから5BTCが移動したことが確認できます。
当事者はXで、Claudeによる復元成功直後に「HOLY FUCKING SHIT OMG CLAUDE JUST CRACKED THIS SHIT, THANK YOU @AnthropicAI」と投稿し、対象アドレスの情報も共有しました。投稿内容は強い興奮を示すものですが、実際に起きたのはビットコインの暗号そのものを破ったという話ではありません。
作業の中身は、古いPCファイルや大学時代のメモ、過去のバックアップをAIに読み込ませ、断片的な情報を整理し直すものでした。Claudeは2019年のバックアップファイルを見つけ出し、パスワード候補の組み立て方を再検証したうえで、既存の復元ツール「btcrecover」にあった不具合も特定したとされます。
この不具合は、パスワード文字列の連結順序に関わるもので、候補を正しく試せていなかった可能性があります。Claudeはその部分を修正し、秘密鍵の抽出につなげました。エンジニアの間でも、これは「BTCの暗号をクラックした」のではなく、「失われたパスワード回復を支援した」事例だと整理されています。
3.5兆回の総当たりでも届かなかった資産に、AIが8週間で道筋を付けた
当事者は復元前、約3.5兆回に及ぶブルートフォース、いわゆる総当たり型の試行を行っていたものの、アクセス回復には至らなかったと説明しています。そこからClaudeを使った解析に切り替え、約8週間で復元に成功したとされます。
この差が示すのは、AIが単純な計算量で押し切ったわけではなく、散らばった手掛かりの中から意味のある候補を絞り込み、既存ツールの見落としまで補った点です。鍵のかかった金庫を力任せに壊したのではなく、古いメモや予備鍵の保管場所を洗い直して開けた形に近いです。
参考元:Bitcoinnews
