機関投資家向けブロックチェーン「Canton Network」を開発するDigital Asset Holdingsが、約3億ドル(約470億円)の資金調達を計画していることが分かりました。
企業評価額は約20億ドルとなる見込みで、調達ラウンドはa16z cryptoが主導する方向です。数週間以内のクローズが見込まれており、金融機関向けブロックチェーン基盤への資金流入としては大型案件です。機関金融のトークン化市場が、実証段階から運用基盤の整備へ進みつつあることを示しています。
機関向けブロックチェーンに大型資金が向かう理由
Digital Assetが手がけるCanton Networkは、暗号資産(仮想通貨)取引所や個人向けアプリのためのチェーンではなく、金融機関同士が資産を扱うためのインフラとして広がってきました。Visa、Goldman Sachs、DTCCなどが参加し、国債を使った実証実験も進めてきた経緯があります。
この種のネットワークで重要なのは、利用者数の多さよりも、どの金融機関が実際に接続し、どの資産が流れるかです。送金アプリに例えるなら、見栄えのよい画面よりも、銀行の勘定系にきちんとつながるかどうかが価値を決める構図に近いです。今回の調達計画は、そうした「裏側の配管」に対して、ベンチャー資金が本格的に集まり始めたことを映しています。
報道ベースで示された調達額は3億ドル、評価額は20億ドルです。公式サイトでは現時点で同内容の発表は確認されていませんが、複数の関連報道で一致しており、ラウンドはa16z crypto主導とされています。
日本市場でも、国債や預金、ファンド持分などをデジタル証券として扱う取り組みが進んでいます。Canton Networkの大型調達計画は、トークン化を支える基盤レイヤーに資金が集まり始めたことを示す事例として位置付けられます。金融機関がブロックチェーンを使う局面は、暗号資産そのものの売買から、既存資産の発行・移転・決済へと広がっています。