タイ中銀はCBDCのパイロット・スタディ(予備研究)を年内に開始する予定で、パイロットプログラムは「基礎トラック」と「革新トラック」の二つに分けられる。

しかし、リスクと利益を慎重に検討する必要があるため、CBDCの実際の発行計画はないと同行は説明した。

タイ中銀がCBDCの予備研究に着手

タイの中央銀行が、今後の政策立案やデジタル通貨の設計に役立てるため、リテール(小口取引)向け中央銀行デジタル通貨(CBDC)のパイロット・スタディを年内に開始する計画を明らかにした。

一部民間企業と協力して行われる実生活におけるパイロット・スタディは、タイ中銀のこれまでのCBDC開発プログラムの領域を広げるものになると、同行は金曜のニュースリリースで発表している。

タイ銀行は、企業や一般市民が、より低いコストの多様な金融サービスを、より便利に、より多く利用する機会を増やす可能性を持つ、斬新な金融インフラとしてのCBDCの重要性を最も早く認識した中央銀行の一つだ。

タイ中銀によるリテール向けCBDCのパイロット・プログラムは、民間企業三社が関与する商品やサービスの代金を支払う約1万人のユーザーによるシステム設計を評価する「基礎トラック」と、新たな金融サービスの発展を促進する「革新トラック」の二つに分けられる予定だ。

「徹底的な検討」のため、実際の導入時期は未定

年内のパイロット・スタディ着手を発表したタイ中銀だが、CBDCの実際の導入には慎重な姿勢を見せている。

同行は、リスクと利益の「徹底的な検討」が必要なため、リテール向けCBDCを発行する計画は今のところないとし、リテール向けCBDCの投資やサービスの提供に関する詐欺には十分に注意するよう呼び掛けている

タイ銀行は昨年、リテール向けCBDCは今後3年から5年の間に本格的に導入される可能性があるとの見解を示している。

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