スリランカの中央銀行が仮想通貨を購入しないよう国民に呼びかけた。
自国が急激なインフレにさらされている場合、価値保存の手段として仮想通貨を購入する国民の動きが高まる傾向にある。
スリランカ中銀が仮想通貨について警告
スリランカ中央銀行(CBSL)は12日、同行の仮想通貨に対する認識を共有し、仮想通貨を購入しないよう国民に呼びかけた。
CBSLは仮想通貨を活用した「スキーム(計画・悪だくみ等の意味)」を運用する事業者に対して、いかなる許可・認可も与えていないという立場を改めて強調。結果としてスリランカでは、仮想通貨取引所の運営やマイニング事業は依然として禁止されている。
またCBSLは、仮想通貨を「未規制の金融商品」と定義し、関連するリスクや懸念について警告した。
仮想通貨は未規制の金融商品と見なされ、スリランカではその使用に関する規制監督や保護措置はない。
したがって一般市民には、仮想通貨への投資によって、金融・運用・法律・セキュリティに関する重大なリスクや、利用者への消費者保護の懸念にさらされる可能性があることが警告される。
経済崩壊、治安悪化 混乱に陥ったスリランカ
CBSLがこのような通知を行った背景には、スリランカの政治・経済における「崩壊」とも言えるほどの深刻な状況がある。
新型コロナウイルスやウクライナ侵攻の影響で、スリランカ財政は壊滅的な打撃を受けた。中国資本に頼っていた国内開発はローンが滞り、港の運営権などを中国に奪われた。
9日にはゴタバヤ・ラジャパクサ元大統領(15日、辞表が正式に受理)の責任を求めるデモが暴徒化し、公邸が占拠される事態にも発展。ラジャパクサ氏は国外に脱出し、国外から議会に辞表を提出した。
そんな大混乱の中にあるスリランカのインフレ率は過去最高の54.6%に達しており、家計は限界状態にある。
国民が貯蓄の価値を保存する手段として外貨や仮想通貨を求めるのはごく自然な流れだが、CBSLの判断はその動きをを妨げるものとなっている。
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