ビットコイン(BTC)は10月30日午前8時時点で7万9011ドルと、前日同時刻から2.79%安です。24時間高値は30日1時10分の8万1971ドル、24時間安値は30日5時50分の7万8297ドルでした。
30日5時20分ごろ、暗号資産取引所最大手のバイナンスから大量の資産が流出し始め、ハッキングの疑いが伝わりました。流出額は少なくとも約55億ドルと報じられ、確定すれば過去最大のハッキングとなります。BTCは5時30分から急落し、7万8000ドル台をつけています。
本日は日銀の会合結果(公表時刻は未定)が公表され、17時には13万5139BTCの月末オプション満期を迎えます。
値動きの振り返り

BTC/USDT 30分足チャート
BTCは29日10時台に8万1106ドルから7万9975ドルへ下げ、11〜22時台は7万9710〜8万527ドルで推移しました。21時30分の米GDPとPCEの発表直後も、大きな動きはありませんでした。
23時30分から出来高を伴って上昇し、30日1時10分に24時間高値8万1971ドルをつけましたが、日足の50日線8万1958ドルで止まりました。2〜4時台は8万592〜8万955ドルで推移しています。
5時台の出来高は4134BTCと24時間で最も多く、5時にアマゾンの決算を受けて8万114ドルまで下げたあと、5時30分から下げが加速し、5時50分に7万8297ドルをつけました。6時台は7万9811ドルまで戻したものの8万ドルには届かず、8時は7万9011ドルでした。24時間の出来高は2万2065BTCと前日の約1.7倍で、ETHは3.65%安、XRPは6.14%安、SOLは5.33%安でした。
相場を動かした背景
バイナンスから約55億ドルが流出、ハッキング疑いで7万8000ドル台に急落
ブロックチェーン上の記録では、30日5時20分ごろ、バイナンスのホットウォレット(送金処理のためネットにつながったウォレット)から新しいアドレスへ、16万7464ETHと16億1500万USDTが送られました。流出額はイーサリアム35億1000万ドル、ビットコイン14億4000万ドル(1万8270BTC)、トロン6億3000万ドルの少なくとも約55億ドルと報じられています。確定すれば、2025年2月のバイビットの約15億ドルを上回り、過去最大のハッキングとなります。
バイナンスは「潜在的なセキュリティ問題の報告を認識し調査中で、現時点で利用者の資金への影響は確認していない」と投稿しました。ジャオ(CZ)元CEOは「株主として、利用者の資金はすべて補塡されると考える」と述べています。テザーは9億7510万USDT、サークルは6時ごろに8億2300万USDCを凍結し、凍結額は合計約18億ドルに上りました。
BTCはまず5時に、アマゾンの決算を受けた米株先物安で8万114ドルまで下げ、続いて流出が伝わった5時30分から5時50分にかけて7万8297ドルまで急落し、7万8000ドル台をつけました。この間、ナスダック100先物は横ばいで、後半の下げはバイナンスの件に集中しています。暗号資産全体の清算は直近4時間で7億2529万ドルに達し、BNBは約7%下落しました。
ビットコイン(BTC)テクニカル分析
週足では、26日9時に始まった今週の足が始値8万154ドル、高値8万1971ドル、安値7万8297ドルで推移し、安値を更新しています。価格は20週線7万3082ドル、50週線7万5788ドル、200週線6万7475ドルを上回り、100週線8万9372ドルが上方にあります。RSIは53.1、MACDのヒストグラムは先週の確定値1800.2から1321.2に縮んでいます。
日足チャート

日足では、価格が20日線8万1753ドルと50日線8万1958ドルを下回り、100日線7万6094ドルと200日線7万3152ドルを上回っています。RSIは前日の47.3から38.9に下がりました。MACDラインは-577.7でシグナル-264.8を下回り、ヒストグラムは28日の足で確定した-228.1から、9時に確定する29日の足では-312.9とマイナス幅が広がっています。
ボリンジャーバンドは7万9306〜8万4199ドルで、幅は5.99%です。29日の足は8万1971ドルまで上げたあと7万8297ドルまで下げ、上ヒゲの長い陰線となっています。安値は24日の7万9221ドルと26日の7万9369ドルを下回り、価格はバンド下限の下にあります。
50日線と200日線の差は8805ドルで、ゴールデンクロスの状態は続いています。上値メドはバンド下限7万9306ドル、その上は20日線8万1753ドルで、下値メドは29日の安値7万8297ドル、その下は100日線7万6094ドルです。
4時間足チャート

4時間足では、価格が20期間線8万529ドル、50期間線8万950ドル、100期間線8万1587ドル、200期間線8万2801ドルをすべて下回っています。50期間線は200期間線を1852ドル下回り、デッドクロスの状態です。RSIは39.7です。
30日5時からの足は8万850ドルから7万8297ドルまで下げ、出来高8854BTCと直近4本で最も多い大陰線でした。前の足は1時に8万1971ドルまで上げたあと8万849ドルで引け、上ヒゲを残しています。MACDはライン-136.0がシグナル-74.1を下回り、ヒストグラムは67.1、61.5から-61.9へマイナスに転じました。
ボリンジャーバンドは7万9104〜8万1954ドルで、幅は3.54%です。上値メドはバンド下限7万9104ドル、その上は20期間線8万529ドルで、下値メドは7万8297ドル、その下は日足の100日線7万6094ドルです。
1時間足チャート

1時間足では、価格が20時間線8万250ドル、50時間線8万687ドル、100時間線8万426ドル、200時間線8万991ドルをすべて下回っています。一目均衡表では転換線と基準線がともに8万134ドルで、価格は雲8万664〜8万1101ドルの下、遅行スパン7万9011ドルも26本前の8万1330ドルを下回る三役逆転の状態です。
MACDラインは-271.6でシグナル-96.6を下回り、ヒストグラムは-57.2、-133.3、-175.0とマイナス幅が広がっています。RSIは34.8です。ボリンジャーバンドは7万8779〜8万1721ドルで、幅は3.67%と広がっています。
サポートはバンド下限7万8779ドル、6時台の安値7万8587ドル、24時間安値7万8297ドルです。レジスタンスは6時台の戻り高値7万9811ドル、転換線と基準線の8万134ドル、20時間線8万250ドル、その上が雲の下限8万664ドルです。
デリバティブ動向
OI清算
先物の建玉はBinanceで9万3182BTCと、24時間で2646BTC減りました。上昇した0時台に1068BTC、2時台に1434BTC、3時台に1129BTC減り、急落後の6時台にも667BTC減っています。
暗号資産全体の清算は24時間で10億3668万ドルと前日の約4倍に膨らみ、うち買い持ちが8億6330万ドルと83.3%を占めました。直近4時間では7億2529万ドルのうち6億7556万ドルが買い持ちで、最大の清算は7万9255ドルでの1109万ドルの買い持ちでした。資金調達率は29日9時が0.0062%、17時が0.0053%、30日1時が0.0100%です。
清算ライン

ロング・ショート比率は29日23時の2.159から30日2時に1.648まで下がりましたが、急落後は上がり、8時は2.276でした。下げのなかで買い持ちの口座が増えています。上位トレーダーの建玉比は1.880です。
下値では、7万8297ドルと月末満期のマックスペイン7万8000ドルを割り込むと、残った買い持ちの清算が再び出る可能性があります。上値では、8万ドルと転換線・基準線の8万134ドルを回復すると、売り持ちの買い戻しが入りやすくなります。
ETF
米現物BTC ETFの10月28日分は1億3730万ドルの流入で確定し、IBITが1億3600万ドルでした。26日から3日連続の流入で、上場以来の平均8210万ドルの約1.7倍です。29日分は主要銘柄が未報告です。コインベース・プレミアムは-149.04ドルと、前日の-92.53ドルからマイナス幅が広がりました。
オプションは本日17時に月末満期を迎え、13万5139BTC、想定元本106.46億ドル、プット・コール比率は0.53で、マックスペインは7万8000ドルです。31日17時の満期は5472BTCで、マックスペインは8万500ドルです。
本日のデイトレ注目材料
本日の焦点は、日銀の会合結果(公表時刻は未定、予想は政策金利1.25%の据え置き)と、17時の月末オプション満期です。満期のマックスペイン7万8000ドルが現在値に近く、満期前後は値が振れやすい可能性があります。あわせて、バイナンスが被害額や利用者資金の補塡についてどのような続報を出すかが注目されます。
18時にはユーロ圏の7〜9月期GDP速報値、21時30分には米7〜9月期の雇用コスト指数が発表されます。29日の米GDPは3.4%と予想の3.2%を上回り、コアPCEは前月比0.3%と予想どおりで、12月の利上げ確率は80.2%から69.4%に下がりました。11月1日に米国の夏時間が終わり、11月3日には米中間選挙があります。
上抜けシナリオでは、7万9811ドルと8万ドルを回復すれば、転換線・基準線の8万134ドルから20時間線8万250ドル、さらに雲の下限8万664ドルを試す展開です。下抜けシナリオでは、7万8297ドルを割り込むと7万8000ドル、さらに日足の100日線7万6094ドルが下値メドとなります。当日見るべきラインは、上値8万ドルと下値7万8297ドルです。
まとめ
30日のBTCは7万9011ドルと、前日同時刻から2.79%安でした。バイナンスから約55億ドルが流出したハッキング疑いが伝わると、BTCは5時50分に7万8297ドルまで急落し、7万8000ドル台をつけました。確定すれば過去最大のハッキングとなります。
日足では50日線で上値を抑えられたあと、24日と26日の安値を割り込み、1時間足は三役逆転です。急落後もロング・ショート比率は上がっており、買い持ちが残っています。
短期の焦点は、8万ドルの回復か7万8297ドル割れかです。日銀の会合結果と17時の月末満期に加え、バイナンスが利用者資金の補塡を確認できるかどうかが、7万8000ドル台で下げ止まるかの分かれ目になる可能性があります。
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