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米下院歳入委、仮想通貨税制法案を可決|10ドル以下の手数料を非課税に

2026年9月17日 12:34  Arai Yu

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米下院歳入委員会は9月16日(米東部時間)、暗号資産(仮想通貨)の連邦税制を包括的に整備する「Digital Asset Tax Certainty Act(H.R.10357)」を38対5で可決しました。委員会は修正後の法案を下院に有利報告することを決め、本会議での審議に向けて前進しました。

法案の柱の一つは、仮想通貨で支払う少額手数料の税務処理です。ネットワーク手数料や、仲介・取引・流動性手数料などが合計10ドル以下の場合、その支払いに使った仮想通貨の処分について、利得・損失を認識しない扱いとします。

基準となるのは取引額ではなく、支払った手数料の金額です。「10ドル以下の取引」を一律で非課税にする制度ではありません。適用対象は2027年12月31日より後に行われる資産の処分で、仮想通貨のブローカー、ディーラー、トレーダーや、前年度に5,000件を超えるデジタル資産移転を行った納税者などは原則として対象外です。

法案には、広く取引されるデジタル資産について、資産の種類ごとに簡素化された損益計算方式を選べる制度も盛り込まれました。適格な米ドル建てステーブルコインについては、償還価値を基準とした税務上の取り扱いを定めます。

また、一定のデジタル資産にウォッシュセール規制などを適用します。売却の前後30日以内に実質的に同一の資産を取得した場合、損失計上を認めない仕組みです。マイニングやステーキングによる収益を通常所得として扱うことや、一定のデジタル資産を慈善団体へ寄付する際の手続きを簡素化することも盛り込みました。

税務報告では、適格な米ドル建てステーブルコインや少額手数料に関する一部の報告要件を簡素化します。さらに、成立から1年以内にデジタル資産の任意開示プログラムを設け、過去の申告漏れなどを自主的に是正できる仕組みを整備します。

今後は下院本会議で審議されます。成立には下院と上院の双方での可決が必要です。

画像:Shutterstock