ブルームバーグは22日、日本銀行が利上げのペースを市場予想より速めることに柔軟な姿勢を示していると報じました。市場では半年に1回程度の利上げが中心シナリオとみられてきましたが、日銀内部ではそれを上回る対応も排除していないとみられます。
基調的な物価上昇率が2%目標にかなり近づくなか、足元の円安進行も物価の上振れ要因として意識されている模様です。もっとも、次回の7月会合では政策金利の据え置きが決まる公算が大きいとみられます。
今回の報道は、日銀の政策判断が単に追加利上げの有無ではなく、その間隔やテンポにも広がっていることを示しています。これまで市場では、金融政策の正常化は慎重に進むとの見方が根強く、利上げも段階的になるとの受け止めが一般的でした。
7月据え置き公算と円安の物価上振れリスク
足元で日銀が強く意識しているのが、円安による物価押し上げです。輸入価格を通じてエネルギーや食品などのコストが上がりやすくなれば、家計の負担増につながるだけでなく、基調的な物価にも波及する可能性があります。日銀内部では、物価が想定より上振れて2%を上回っていく可能性にも注意を払う必要性が高まっているとみられます。
このため、政策運営では物価の上振れリスクをこれまで以上に精査する局面に入っています。利上げは景気を冷やす効果がある半面、物価の過熱を抑える役割も持つため、基調物価と為替の動きをどう評価するかが判断の軸になります。
一方、直近の政策変更については慎重な見方が優勢です。日銀ウオッチャーの間では次回利上げ時期として12月を見込む声が最も多く、7月会合では政策金利の維持が有力視されています。今回は据え置きでも、日銀が物価上振れリスクを従来より重く見ているのであれば、その後の利上げペースに対する市場の織り込みは修正を迫られる可能性があります。
もっとも、円安と基調物価の双方をにらみながら、利上げの間隔そのものを柔軟に見直す可能性が浮上したことは、日本の金融政策が新たな局面に入りつつあることを映しています。
参考元:Bloomberg
画像:Shutterstock
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