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JPモルガン、ビットコインの最大リスクはストラテジー売却ではなく許可型チェーンと分析

2026年7月10日 14:45  Arai Yu

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米金融大手JPMorganのNikolaos Panigirtzoglou氏率いるアナリストチームが7月9日付のレポートで、ビットコイン市場にとってより大きなリスクはStrategyによる売却ではなく、伝統金融がパブリックチェーンを迂回してブロックチェーン導入を進める動きだと分析したとみられます。

Strategyは2026年に入り137億ドル相当のビットコインを購入しており、これはJPMorgan推計のデジタル資産全体の純流入額の約70%に当たります。同社の保有量はビットコイン流通供給量ベースで約4.2%に達しており、暗号資産(仮想通貨)市場では売却方針が価格変動要因として意識されています。

同チームは、Strategyの保有・売却が市場に短期的な変動をもたらすことを認めつつ、構造的な脅威とは位置付けていません。レポートでは「われわれはStrategyをビットコインの主要な構造的脅威とは見ていない。より重要なリスクは、広い暗号資産エコシステムと伝統金融でのブロックチェーン採用が、パブリックな非許可型ネットワークを迂回する形で進むことにある」と指摘したとみられます。

伝統金融の許可型チェーン採用がビットコイン市場の構造リスク

伝統金融機関が採用を進める許可型ブロックチェーンは、参加者を限定する設計を取ります。プライバシー保護、本人確認・マネーロンダリング対策、ガバナンス、処理能力、法的説明責任、規制上の確実性を確保しやすい点が、銀行や市場インフラにとって利点になります。

この設計が広がれば、決済や証券決済、RWA(現実資産)のトークン化で使われる基盤が、ビットコインやイーサリアムのような公開型ネットワークではなく、金融機関主導の私的な台帳に寄る可能性があります。現在のRWA市場は約500億ドル規模で、相当部分がイーサリアム上で扱われていますが、まだ初期実験段階と位置付けられています。

国際決済銀行(BIS)はパブリックチェーン上のトークン化に警鐘を鳴らし、許可型の統合台帳を推進しています。SWIFTも17行が参加するブロックチェーン台帳のパイロットを進めており、銀行発行のトークン化預金も、ステーブルコインに代わる決済手段として扱われ始めています。

米国で議論されるクラリティー法が2026年後半に成立しても、パブリックチェーン上のステーブルコイン利用がそのまま拡大するとは限りません。銀行発行のトークン化預金に制度上の余地が広がれば、規制を受ける金融機関が自社管理のネットワーク上で資金移動を完結させる動きが強まる可能性があります。

参考元:The Block
画像:Shutterstock

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